医療
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小児医療と成育医療
秋山 洋西間 三馨
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1999 年 53 巻 1 号 p. 24-25

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抄録
小児医療は, その不採算性や, 最近の少産少死化にともなって危機的状況にある. 小児医療の特性として, 成人医療に比して細分化されていないこと, 病態が急変しやすいこと, 加齢による変化が大きいこと, 成長発達期にあるので周辺社会の変化により身体的・社会的・心理的に大きな影響を受けやすいため治療者側の幅広い専門的知識と全体的把握を要することなどがある. このような背景のなかで, 今日的問題として今後の小児医療にいかに取り組むべきかという重大な問題が提起されている.
小児期に発症する多くの難病は, 小児期には解決せず思春期, 成人, やがて親へと適正な医療が継続的に行われる必要がある. 一方において先天性疾患は胎児期の診断が可能となり, 胎児から新生児への一貫した治療が望まれている. 以上のことを考えると成育医療センターは成育医療, すなわち胎児から親へのライフサイクルのなかでの包括的医療をめざすことが必要である. また, 従来の小児医療を担っている病院においても, 今後はより多くの要素を取り入れた成育医療の概念で, 成育医療センターを核としたネットワークを組んで発展していくことが期待される.
このシンポジウムでは, (1)総合病院の小児医療と周産期医療の現状と問題点を分析し, これからのあるべき方向と国立医療機関の果たすべき役割を提案すること, (2)国立療養所における小児慢性疾患や難病への取り組み, および教育・福祉・保健分野との協力に関する分析と, 今後のこの分野における指導力の発揮, (3)成育医療における成人医療部門の連携のあり方, (4)21世紀に開設する国立成育医療センターの構想の概要, および, 今までの小児看護をさらに発展拡大した成育医療における看護のあり方, などについて議論を深めた.
現在の我が国の小児医療のかかえる多くの問題点や, 将来に向けての成育医療を如何に発展させるべきかが, かなり明らかにできたと思われる.
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© 一般社団法人国立医療学会
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