医療
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デジタルマンモグラフイーの現状
井手口 忠光山本 静成東田 善治楢崎 亜希子村中 光朔 元則
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2006 年 60 巻 12 号 p. 735-742

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抄録
近年, 画像診断のほとんどの領域がデジタル化されているが, マンモグラフィーにおいては例外的に進んでいない. この最大の要因は, デジタル画像はピクセルサイズが有限であるため従来のアナログ系に比し乳がん診断の生命線ともいうべき微小石灰化の検出能が劣る点にある. しかし最近これらの改善を目指してフラットパネル検査器を用いたフルデジタルマンモグラフィーシステム, また従来の半分の50μmのピクセルサイズの高解像度CRシステムが開発された.
本稿ではデジタル検出器, デジタルシステムのマンモグラフィーへの開発から現在までの流れを解説し, ついでフラットパネルマンモグラフィーシステム, 高解像度CRシステムと従来のアナログマンモグラフィーの物理特性, ならびに信号検出能の比較検討結果をもとに, デジタルマンモグラフィーの今後を展望する.
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© 一般社団法人国立医療学会
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