本研究では, 区間パラメータ行列の固有値の存在領域を評価する方法を提案する.まず, 区間パラメータ行列を相似変換たよって, 各要素が複素平面上の閉凸多角形にある行列に変換する.この行列に対し, scaling vectorを含むGershgorinの定理を適用して, 区間パラメータ行列の固有値は複素平面上のある傾きの直線の片側に存在するための十分条件を与える.この条件に含まれる最適なscaling vectorの計算問題を, M-行列の性質に基づき, ひとつの実行列の固有値の計算問題に帰着する.直線の傾きを変えることによって, 固有値の存在領域を容易に評価することができる.