電子写真学会誌
Online ISSN : 1880-5108
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熱転写多数回記録プロセス
前橋 達一田中 康彦阿部 隆夫
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1989 年 28 巻 2 号 p. 139-146

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抄録

インク層の凝集破壊現象を利用しセ,インク層を一部分ずつ使用するタイプの熱転写マルチリボンを試作した.そめリボンについて,印字条件の繰り返し印字性能,および印字品質に対する影響を調べ,これらの性能を決める要因について明らかにした.印字品質の測定は我々が開発した高速画質評価システムを使用し,画像の転写ぬけ,画像エッ・ジの特性に着目した.
このリボンでは,繰り返し印字性能と印字品質は,インク層の千切れ易さに関係し,インクの凝集力と紙への接着力に依存すると考えられる.これらは,温度によって変化するので,インク温度をコントロール,して測定した結果,主としてイシク凝集力が繰り返し印字性能と印字品質に対して重要であることが判明した.
実際のプリント系ではインク温度は,剥離タイミングによって変化する.そこで剥離タイミング奪コントロールしてこのリボンを使用した結果,良好な繰り返し印字性能と印字品質が得られた.

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© 1989 一般社団法人 日本画像学会
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