電子写真学会誌
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複写機の現像域における電位分布の数値解析
— コントラストポテンシャルについて —
今田 寛博本 淳東口 照昭木脇 久智竹内 智
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1993 年 32 巻 3 号 p. 253-258

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抄録

この論文は,複写機の現像空間における電位分布を有限要素法を用いて解析したものである.計算にあたって,感光体表面上に方形の潜像電荷を仮定した.計算の結果,電位は潜像部の中心点で最大となるが,非潜像部においては現像空問内にその点が移る.また,電界は最外部の電荷パターンの外側で最大となり,静電潜像の中心部に近づくにしたがって弱まる傾向にある.そして,電界の方向は潜像中心から非潜像の中心に移動する間に180度変化する.
次に,静電コントラストを求める式を導出し,数値解析と比較したところ非常によく一致した.静電コントラストを増すのに有効なパラメータはバイアス電圧VB,感光体と現像空間との比誘電率の比εr2r1,感光体膜厚L,実効電位VRであることがわかった.

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© 1993 一般社団法人 日本画像学会
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