会議名: 2005年映像情報メディア学会年次大会
開催地: 東京理科大学(神楽坂キャンパス)
開催日: 2005/08/24 - 2005/08/26
これまで,筆者らはPCを映像送信装置に用いた携帯電話向けリアルタイム動画像伝送システムの開発を行ってきたが,本システムの用途が主に遠隔映像監視であることを考えると,設置容易性や稼動安定性が重要な要素となり,PCをベースとしたものではなく,専用のハードウェアによる装置の開発が不可欠となった.しかしながら複雑な演算処理を必要とする動画像圧縮アルゴリズムを全てハードウェアで実現することは開発期間やコスト面で問題を抱える.このような背景から,超小型CPU+ソフトウェアを基本構成とし,カメラ,マイク,画像圧縮,音声圧縮,多重,伝送プロトコルを小型Boxに集約し,一切のPCや外部機器を必要とせず,電源を入れるだけで携帯電話に対しリアルタイム動画像データの伝送を行うことが可能な超小型リアルタイム動画像装置の開発を行った.本稿では,小型化・軽量化の要となっているモバイル向け動画圧縮アクセラレータ付CPUの有効利用方法,携帯電話のためのストリーミングプロトコル,および,高信頼な機器を実現するための実装手法について述べる.