テレビジョン学会誌
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固体撮像素子のモアレ画像
吉田 興夫岩本 明人
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1984 年 38 巻 8 号 p. 754-761

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抄録

固体撮像素子の規則的に配列された画素と撮像評価用テストチャートの幾何学模様のパターンとの光学的な干渉によって生ずる偽信号のモアレについて解析した.モアレは矢車チャートでは錨模様, ハイパボリックゾーンプレートでは双曲線模様, およびサーキュラーゾーンプレートでは円模様となり, 垂直画素群や水平画素群とパターンが平行に近い関係となるチャートの水平軸や垂直軸にあらわれる.固体撮像素子の画素数が水平Nh, 垂直Nvであれば, モアレの次数をrまたはr'の整数として, モアレの発生位置は3Nh/2rまたは3r'Nh/2, あるいは2Nv/rまたは2r'Nvのテレビ本数になる.これらのモアレの見え方を固体撮像素子の開口によって決まるMTF解像度特性との関連で考察し, 無効感光部がモアレの発生原因となることを述べた.

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