テレビジョン学会誌
Online ISSN : 1884-9652
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雑音整形フィルタを応用した120/140 Mb/s HDTV用ディジタル符号化方式
コンパクトハードウェアの開発を目的として
松本 修一斉藤 雅弘村上 仁巳山下 伸逸
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1988 年 42 巻 12 号 p. 1372-1379

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抄録
1125本/60フィールドのHDTV信号を, 120あるいは140Mb/sでディジタル伝送するための新しい高能率符号化技術として, ハードウェア構成が簡単で, しかも高画質が期待できる適応型雑音整形フィルタ付フィールド内符号化方式を提案する.まず, 本方式に用いられている3つの主要圧縮技術を述べ, 特にその中のひとつの雑音整形フィルタに関しては視覚特性を考慮した理論的最適化を行う.次に, これら技術に基づき試作した符号化装置の仕様およびハードウェア構成を述べる.その結果, ルックアップテーブルを用いた3ライン並列処理により, 極めてコンパクトなハードウェアが実現できるとともに, 符号化画質については48dB以上の評価SN比が得られた.本装置は, 4チャンネルの高品質音声信号が伝送できるとともに, バースト誤りにも対応できる二重Reed-Solomon誤り訂正符号が用いられているため, 伝送路誤りにも強い極めて実用性が高い装置といえる.
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© 社団法人 映像情報メディア学会
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