テレビジョン学会誌
Online ISSN : 1884-9652
Print ISSN : 0386-6831
ISSN-L : 0386-6831
画像信号の自己組織型リストを用いるベクトル量子化法
斎藤 隆弘小松 隆原島 博
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 43 巻 10 号 p. 1020-1027_1

詳細
抄録

従来の画像のベクトル量子化法では, 量子化演算量とコードブックメモリー量との制約により, ブロックサイズの拡大が困難となり, 充分な圧縮率が得られていない.本論文では, 自己組織型リストをインデックスの符号化やコードブックの管理に導入することによって, ブロック間の相関や冗長性を符号化の際に利用する4種類の新たなベクトル量子化法を提案している.すなわち, まず, ベクトル量子化インデックスを自己組織型リストを用いて符号化する方式と, 量子化出力ベクトルの探索および符号化に自己組織型リストを用いた自己組織ベクトル量子化法とを基本方式として提案した.さらに, 自己組織ベクトル量子化法を発展させた方式として, DPCM符号化によるコードワードの追加登録機能を付加した方式と, 低次元のコードワードを複数連結して高次元のコードワードを生成する機能を導入した方式とを提案した.また, これらの方式の有用性をシミュレーションにより確認している.

著者関連情報
© 社団法人 映像情報メディア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top