画像信号を帯域圧縮して記録し, 再生後に元の帯域に戻せば, 広帯域の画像信号を記録できるため, 記録画像を高解像度化, 高画質化することができる.本論文では, 精細さの再現性に優れているTAT方式を利用した画像帯域圧縮記録方式を提案し, 実現性と効果の検討を行った.画像記録システムの一例として家庭用VTRを取上げ, これに帯域圧縮されたTCI信号とモード信号から成るTAT信号を記録した.圧縮されたTCI信号はVTRのFM方式をそのまま用いて記録し, モード信号は低域変換色信号記録帯域内に4相PSK変調して記録する方式とした.システムを構築して実験を行った結果, 再生画像の解像度を従来の家庭用VTRの1.6倍に向上することができた.