テレビジョン学会誌
Online ISSN : 1884-9652
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色選択に柔軟性を持たせた限定色表示手法
鈴木 寿和大沢 裕坂内 正夫
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1989 年 43 巻 3 号 p. 268-275

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抄録
カラー画像を256色程度の限定された色種で表示する手法は, 従来より各種報告されており, これらを用いることにより簡易な表示装置でも比較的自然なカラー画像を表示することができる.しかし, 1画像中で使用する色の種類を16色, 8色程度に下げた場合, 画像中で重要な色が他の色と同じになったり, 保存したいエッジ部分が消えてしまう等の問題がある.本論文で提案する方式は, 限定色画像作成過程に会話的な要素を入れ, 作成される画像を見ながらパラメータを変化させることにより, 作成者の好みや意図に近い画像を得ることを目的にしたものである.ここで用いるパラメータ (D) は, 代表色と原画像中の各画素値間の最大距離であり, Dを小さく設定すると, 出現頻度は低くても特徴的な色が保存でき, 逆にDを大きく設定すると, 比較的面積の大きい部分の細かな色の変化に対して多くの色を割り当てることができる.また提案方式では, 内部のデータ構造に多次元データ管理構造BD木を用いることにより, 会話の際の処理時間を大幅に短縮している.
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© 社団法人 映像情報メディア学会
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