テレビジョン学会誌
Online ISSN : 1884-9652
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動物体領域に着目したテレビ信号の動き検出
平野 裕弘石倉 和夫
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1990 年 44 巻 8 号 p. 1084-1089

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抄録
IDTV, EDTVの動き適応型信号処理に適用するため, 画像の物体領域に着目したテレビ信号の動き情報検出方式について検討を行った.
この方式は, 画像のパターン部を1個の物体領域として抽出し, フレーム間の演算で得られる差分信号から物体領域の動きの有無を判定する.そして, 動きと判定した動物体領域では差分信号の絶対値の最大値を動きの情報として選ぶことにより, 検出漏れの少ない動き検出を実現する.
順次走査変換のための走査線補間にこの方式を適用し, 従来方式に較べて検出漏れの発生が少ないこと, 時空間積分に伴なった画像の不自然さが低減できることを確認した.そして, 動きの検出精度の向上, 画質の改善に有効なことを示した.
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