時事英語学研究
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口語英語 (Spoken English) の指導
北村 宗彬
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1979 年 1979 巻 18 号 p. 74-81

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抄録
語学教育研究所の故比屋根安雄主事は常に「英語は実技として身体で覚えさせなければならない」と主張されていた。そして「そういう指導のできる先生があまりいない」と嘆きながら他界された。その比屋根先生のご推薦で語研の研究員にしていただいた私は、英語の教師というより、英語のコーチまたは監督として生徒の指導をしようと決心し、現在に至っている。幸い西脇順三郎先生のお宅が近く、ご子息の順一君が慶応義塾普通部で私の授業を受けることになったのがきっかけで、 (1) 外国語教育について同先生から徹底的な教えを受けたこと、 (2) 3年間のミシガン大学大学院留学中に、高名なFries, Lado, Pike, Marquardt, Twaddell, Peterson, その他の教授方の授業でいろいろな教育上のヒントを得たこと、さらに (3) 慶応普通部では1学年生徒250名の殆んど慶応高校へ進学するため、最低線上にある生徒にも、外部からの受験合格者に劣らない実力をつけねばならなかったこと-この3つの原因乃至理由によって、私は、普通部教諭時代に、いわゆる〈受験英語〉とは異った形式の英語の教え方をいくつか考案し実行することができたのである。現在、慶応義塾大学工学部で〈口語英語〉に基礎をおいた授業を担当しているが、その基本はこの時代につくられたものである。
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