時事英語学研究
Online ISSN : 2187-0039
Print ISSN : 2186-1420
ISSN-L : 2187-0039
自己と他者の位置づけについてのナラティブ分析の試み
―Michelle Obamaのアイデンティティ呈示―
ジャーナル オープンアクセス

2009 年 2009 巻 p. 21-36

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抄録
ナラティプ(語り)は、伝達における重要なメディアの一つである。我々は、語りを行う際、語る価値があるのはどのような内容か、何が好意的に受けとめられるか、何をどのように語るのが通常と考えられるかなどを念頭に、内容や方法を選択する。そして、その選択は、語りが生産される際の、社会構造の影響を受ける。本稿では、 2008年のアメリカ大統領選挙の選挙運動中に行われた、候補者の一人 Barack Obamaの妻である、 Michelle Obamaの民主党大会でのスビーチと、テレビのニュースとトークショーで行われた、彼女へのインタビュー中のナラティプをデータとして使用し分析する。その分析をもとに、彼女の自己、そして他者のアイデンティティの呈示のあり方を明らかにすると共に、それらの呈示が、アメリカ社会における、どのようなイデオロギー、あるいはディスコース¹の影響を受けてなされたものかを考察する。
© 2009 日本メディア英語学会
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