スリランカはゴンドワナ超大陸形成時に,大陸衝突帯の内部に位置していた地質体である.本発表では,スリランカ西ハイランド岩体および東ハイランド岩体の年代学的特徴を広域的により明確にするために,スリランカ南西部4試料,中央部1試料,北東部3試料からLA-ICP-MSジルコンU-Pb年代測定を実施した. スリランカ南西部の試料からは,1950 Maの原岩形成年代と3440-670 Maの砕屑性ジルコン年代,620-490 Maの変成ジルコン年代を示した.スリランカ中央部の試料は,2440, 760 Maの砕屑性ジルコン年代および600-460 Maの変成ジルコン年代を示した.スリランカ北東部では2080-710 Maの砕屑性ジルコン年代,950 Maの原岩形成年代,および630-510 Maの変成ジルコン年代が得られた.本発表では,WHCとEHCの年代学的特徴をまとめ,これらの境界を再検討する.