愛知県御油地域に産する4つの花崗岩類についてLA-ICP-MS U-Pbジルコン年代測定を行った。神原トーナル岩、天竜峡花崗岩、武節花崗岩のコンコーダントな分析点の238U-206Pb年代の加重平均は、それぞれ79.9±0.7 Ma、77.8±0.8 Ma、69.3±4.3 Maであった。これらは、花崗岩類の結晶化年代と解釈される。新城トーナル岩からは十分なコンコーダントな分析点が得られなかった。本研究で年代測定を行った花崗岩類は、既に花崗岩の固結年代としてCHIMEモナズ石年代が報告されており、今回得られた238U-206Pbジルコン年代はこれらよりいずれも15-10 Maほど若い。この差異の原因は今後検討が必要である。