抄録
高温状態におけるhydromagnesite の相変化を明らかにするために,その場高温粉末XDR 測定を行った.測定は室温から320℃まで30℃刻みで行われた.170℃までピークに大きな変化はみられなかったが,200℃からピークの強度が減少しはじめた.最終的に290℃では,ほとんどのピークが消失し,320℃において出現したピークはpericlase であった.従って,hydromagnesite は,300℃を超える高温下において次の反応が進行するものと示唆される.Mg5(CO3)4(OH)2・4H2O → 5MgO + 4CO2 + 5H2O.