抄録
フォトンファクトリー(PF)は、最初の放射光の取り出しから35年間、高圧地球科学分野を始めとして、多くの鉱物科学研究に利用されてきた。高圧ビームラインでは、X線回折に加えて、小角散乱やX線吸収分光といった様々な測定系の立ち上げが進められており、近年では衝撃圧縮実験も行われるようになっている。一方で、その他のビームラインも天然鉱物の分析などに広く利用されており、走査型透過X線顕微鏡専用のビームライン建設計画も進行している。本講演では、高圧ビームラインを中心に、PFにおける鉱物科学関連ビームラインの現状と高度化計画について紹介する。