日本鉱物科学会年会講演要旨集
日本鉱物科学会 2018年年会
セッションID: R8-P09
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R8:変成岩とテクトニクス
マラウイ・ンチェウ地方チマズル鉱床に産するコランダムの特徴及び成因と変成作用
*福山 繭子Kachemwe Moses
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抄録
マラウイの首都リロングェから150km南に位置するンチェウ地方チマズルには1958年に発見されたアフリカ大陸最古の宝石鉱山といわれるルビー及びサファイア鉱床であるチマズル鉱山がある。しかし、そのルビー及びサファイアの成因は明らかとなっていない。そこで、本研究では、コランダムの地球化学的・鉱物学的特徴と成因を検討した。チマズル鉱床は、基盤岩である泥質片岩及び塩基性片岩に囲まれた面積約0.7 km2の超塩基性岩類のブロックに胚胎される。超塩基性岩類は主に蛇紋岩化したカンラン岩及び角閃岩から構成される。コランダムは角閃岩中に存在し(Bloomfield and Garson, 1965)、角閃岩を形成した変成作用によって結晶化したと考えられる。コランダムは無色から薄緑色、青色、橙色、赤色を呈し、宝石品質のものがあり、超塩基性岩類の風化帯中の漂砂鉱物として採掘されている。コランダムの化学組成はEPMA及びLA-ICP-MSを用いて決定した。その結果、コランダムの微量成分による成因判別図において変成コランダムであることが示された。
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