日本看護学教育学会誌
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研究報告
リアリティショック緩和のための卒業前技術トレーニングとストレスマネジメント教育の実施と評価
水田 真由美辻 幸代中納 美智保井上 潤上坂 良子
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2006 年 16 巻 1 号 p. 43-52

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抄録

 卒業直前の学生に看護技術のトレーニングとストレスマネジメント教育(以下両者を合わせて「卒業前ストレスマネジメント教育」とする)を実施することで、卒業後リアリティショックが緩和されるか否かを検討した。方法としては、介入群に対し、卒業前ストレスマネジメント教育(1週間のプログラム)を実施し、卒業前と就職後3ヶ月時のストレス反応(リアリティショック反応)とストレッサーおよびソーシャルサポートの認知を調査した。対照群は従来の教育を受けたプログラム開発前の学生である。

 その結果、介入群の就職後3ヶ月時のストレス反応(リアリティショック反応)は対照群より有意に低く(p<.05)、ストレッサーおよびソーシャルサポートの認知においても、有意差が認められた。卒業前ストレスマネジメント教育の実施により、ストレッサーの予測および対処法を学び、さらに看護技術トレーニングで自信をつけ、就職後3ヶ月時のリアリティショック反応を緩和できることが示唆された。

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© 2006 一般社団法人 日本看護学教育学会
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