日本看護学教育学会誌
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研究報告
3年教育課程看護学生の臨地実習における学習成果を評価する尺度の信頼性・妥当性の検討
池田 真美前田 ひとみ
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2019 年 28 巻 3 号 p. 1-12

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抄録

〔目的〕看護師養成所(3年課程)の学生を対象とした臨地実習における学習成果尺度(以下、学習成果尺度)を作成し、その信頼性・妥当性を確認することを目的とした。

〔方法〕看護師養成所(3年課程)に所属する3年生533名を対象に、平成26年9月~平成27年1月に自記式質問紙調査を行った。尺度作成にあたっては、因子分析を行い、内容的妥当性、基準関連妥当性、構成概念妥当性、Cronbach’sα係数と再テストによる検討を行った。

〔結果〕調査票回収率は81.2%、有効回答率81.8%であった。因子分析の結果、【患者の個別性をふまえた看護過程展開のための知識と行動の獲得】、【看護師をめざす者としての自己成長観の獲得】の2因子からなる臨地実習学習成果尺度が作成でき、Cronbach’sα係数は.856~.926であった。学習成果尺度の高得点群の方が満足感、学習意欲、学習活動得点の全てが有意に高かった。再テストの相関は.872であった。

〔考察〕学習成果尺度は、看護実習が看護過程と人間関係構築が不可欠であるという特徴を示していた。分析の結果、尺度の信頼性、妥当性が確認できた。

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© 2019 一般社団法人 日本看護学教育学会
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