2024 Volume 44 Pages 1192-1202
目的:市町村の母子保健の事業形態について直営・民間委託の別に着目し,地域特性ごとの民間委託の状況を明らかにすることである.
方法:人口を基準に財政指数,出生率で層化階層化し抽出した400市町村の母子保健業務担当管理者を対象とした記名自記式質問紙調査の結果と,全国1,741の市町村について地域特性を示す18項目でクラスター分析により類型化した結果を突合させ,特徴を分析した.
結果:クラスター分析は,「大都市型」「合併無面積小自治体型」「合併有面積大自治体型」「超高齢町村型」「超小規模分散居住町村型」に類型化できた.質問紙調査の113(有効回答率28.3%)を各クラスターと突合した結果,民間委託の割合は「大都市型」および「合併有面積大自治体型」で他と比較して高かった.また,地域特性により理由の背景が異なっていた.
結論:自治体の保健事業の直営・民間委託は,将来も見据え,地域特性を踏まえて検討する必要がある.
Objective: The purpose of this study is to examine the operational structure of maternal and health care services in Japanese municipalities, focusing on the distinction between direct management and private outsourcing, and to clarify the status and background of outsourcing for each regional characteristic.
Methods: The results of a self-administered questionnaire survey targeting managers responsible for maternal and child health services in 400 cities, towns, and villages were stratified by fiscal index and birth rate based on population. These results were then compared with the results of a cluster analysis classifying 1,741 cities, towns, and villages nationwide into types based on 18 items indicating regional characteristics, which allowed for the analysis of distinctive features in the data.
Results: The cluster analysis was able to categorize the municipalities into “large city”, “small municipality without merger”, “large municipality with merger”, “very old town/village”, and “very small, dispersed residential town/village”. The results of the questionnaire survey (113 valid responses, 28.3%) were compared with those of each cluster, and the percentage of outsourcing to the private sector was higher in the “large city” and “large municipality with merger” groups than in the others. Furthermore, the background of the reasons differed depending on regional characteristics.
Conclusion: When planning health services, local governments need to consider whether to directly manage or outsource to the private sector so that services can be provided in a sustainable manner, with an eye to the future and taking regional characteristics into consideration.
内閣府が2016年に実施した「将来の公共サービスのあり方に関する世論調査」では,国民が満足していない公共サービスの分野に福祉・介護分野,健康・医療分野,子ども・子育て分野,今後,持続的に公共サービスを提供していくために改革が必要な分野に介護分野,健康・医療分野,子ども・子育て分野が挙げられ(内閣府調べ上位3位,2016),国民は身近な社会保障サービスの改善を望んでいる.
また,第32次地方制度調査会の「2040年頃から逆算し顕在化する諸課題に対応するために必要な地方行政体制のあり方等に関する答申」では,今後,地域社会では様々な資源制約に直面する一方で,住民ニーズや地域の課題は多様化・複雑化していくことから,地方行政では今後の変化やリスクに的確に対応し,持続可能な形で行政サービスを提供していく必要があるとしている(総務省,2020).
行政サービスは,公共サービスの一つである.公共的な提供が望ましい公共サービスは,市民社会の存続に必要なサービスであり(公共サービス基本法第2条),行政サービスは,公共サービスのうち,行政が責任をもって提供しているサービスと定義される(武藤,2017).行政サービスには,自治体の職員がサービスを直接提供する直営サービス(以下,直営)と民間委託サービス(以下,民間委託)がある(馬場,2007).直営は公務員によるサービスの提供であり,民間委託は私法上の請負契約(民法第632条)および準委任契約(民法第656条)に基づく民間事業者からのサービスの提供である.
地方自治体では,1980年代以降「民間活力の活用」が行政的課題として取り上げられ,民間委託は行政として対応しなければならない政策・課題等に重点的に対応した簡素で効率的な行政を実現する手法としても有用であること,民間の能力やノウハウの積極的な活用および公共サービスの分野での競争環境の導入がより効果的,効率的に公共サービスを提供することに繋がるとされ,推進が求められている(総務省,2007).
このような背景のなかで,民間委託は現有の資源を適切に配分し,効果的・効率的な保健事業を推進するための手法の一つと言える.しかし,実際には保健・医療・福祉・介護分野における窓口業務の民間委託は十分に推進されていない(みずほ総合研究所株式会社,2016).また,市町村内に委託できる機関がないことや財源の確保が困難(松嶋,2018;大平ら,2007)等,民間委託が推進されているとは言い難い.それでは,住民に身近なサービスを提供する市町村における保健事業の直営・民間委託は,地域特性によってどのように異なるのか.それらを明らかにすることは,地方自治体の保健師が保健事業を企画立案する上で重要なテーマである.
先行研究において,保健事業の直営・民間委託は事業の実施形態の背景として記述されることが多く,全国市町村を対象とした母子,成人,高齢者を対象とした保健事業の直営・民間委託の状況(鳩野ら,2014),人口規模別市町村の直営・委託先の保健師の配置状況(鳩野ら,2007)等はあるが,地方自治体の地域特性と保健事業の直営・民間委託の関係は十分に明らかになっていない.
そこで本研究では,その端緒として,保健師が最も時間を費やしている母子保健事業(日本看護協会,2023)に焦点を当てて,市町村の母子保健の事業形態に関係していると考えられる人口を基準に,財政指数,出生率で層化階層化し抽出した400市町村の母子保健業務担当管理者を対象とした質問紙調査の結果と,全国1,741の市町村について地域特性を示す18項目でのクラスター分析により類型化した結果を突合させ,地域特性ごとに保健事業の民間委託の特徴を明らかにすることを目的とした.このことにより,地域特性を踏まえた保健事業の企画立案に示唆を与えることができると考える.
なお,本稿では母子保健の事業形態と地域特性との関係を直営・民間委託の状況に着目して述べる.また,市町村の母子保健事業の直営・民間委託は市町村を構成する地区単位で行われるものではなく,全体として行われるものであることを踏まえ,地域特性を「保健事業に関連する人口学的側面,社会的・経済的側面から捉えた市町村の特徴」と定義する.なお,市町村には特別区も含む.
本研究の目的は,市町村の母子保健事業について,質問紙調査の結果と地域特性の定量的な項目を用いてその特性を類型化した結果を突合し,地域特性ごとの民間委託の特徴を明らかにすることである.
1)記名自記式質問紙調査
2)クラスター分析による全市町村の類型化
2. 研究対象自治体 1) 記名自記式質問紙調査全国1,741市町村を人口規模等(5千人未満,5千~1万人未満,1万~2万人未満,2万~5万人未満,5万~10万人未満,10万人以上,保健所設置市・特別区)で層化階層化し,さらにそれぞれ財政指数および出生率で層化階層化して無作為抽出した400市町村を対象とした.なお,それぞれの直営・民間委託の状況の深堀りのためにインタビュー調査を今後予定していることから,協力の可否を確認するため市町村および母子保健業務担当管理者の記名を求めた.
2) クラスター分析による全市町村の類型化全国1,741市町村のうち,データ欠損が多い1市町村を調査対象から除外し,1,740市町村を対象とした.
3. 調査方法 1) 記名自記式質問紙調査返信用封筒を同封した記名自記式質問紙を対象自治体の母子保健業務担当管理者宛に送付し,本人に回答を求めた.調査期間は2023年3月であった.
2) クラスター分析による全市町村の類型化地方自治体の保健事業の直営・民間委託と地域特性の関係はこれまで明らかになっていない.このため調査項目は,地方自治体の事業実施の有無と自治体組織の要因(伊藤,2002),地域福祉計画を策定している地方自治体の条件(荒見,2009),地方自治体の行政改革に関する要因分析(加藤,2005),社会経済および社会保障における地域差についての統計的分析(厚生労働省,2005)を参考に,人口規模,人口変動,第三次産業就業者比率,財政規模,需要(出生率),マンパワー,市町村合併の有無等母子保健事業の直営・民間委託に関係すると考えた項目(表1中の18項目)を設定し,2023年7月に分析を行った.
指標分類 | データ項目名 | 出典 | 年次 | 指標分類 | データ項目名 | 出典 | 年次 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
人口・世帯に関する指標 | ①総人口 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | 産業・就労に関する指標 | ⑩就業者数 | 総務省「国勢調査」 | 2020 |
②5年間の人口増減率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑪第一次産業就業者比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ||
③人口密度 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑫第ニ次産業就業者比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ||
④15歳未満人口比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑬第三次産業就業者比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ||
⑤65歳以上人口比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑭分類不能の産業の就業者比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ||
⑥3世代世帯比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑮総人口に対する就業者比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ||
⑦核家族世帯比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | その他 | ⑯保健師1人あたり人口 | 厚生労働省「保健師活動領域調査」 | 2020 | |
⑧男親と子供・母親と子供の世帯比率 | 総務省「国勢調査」 | 2020 | ⑰財政指数 | 総務省「地方財政状況調査」 | 2020 | ||
⑨出生率(ベイズ推定値) | 厚生労働省「人口動態統計特殊報告」 | 2015 | ⑱市町村合併の有無 | 総務省「総務省市町村合併資料集」 | 2015 |
主な調査項目および方法は,次のとおりである.
市町村の母子保健事業の実施形態として,訪問指導(妊婦訪問指導,産婦訪問指導,新生児訪問指導,乳児家庭全戸訪問),乳児健康診査(3~5か月児健康診査,6~8か月児健康診査,9~12か月児健康診査),健康教室(母親学級,両親学級,育児学級),健康相談の実施および民間委託の有無に関して回答を求めた.民間委託を実施している場合は,方法(全部委託か一部委託か)および理由を選択肢で,委託先は記述で回答を求めた.また,予算が確保できた場合,適切な委託先が確保できた場合に民間委託を実施したい事業をそれぞれに選択肢で回答を求めた.
この他に母子保健事業の実施基盤として,乳幼児健診の実施体制(未受診者対応等),関係機関との連携状況,業務委託推進計画策定の有無等に関して選択肢で回答を求めた.
2) クラスター分析による全市町村の類型化「3.調査方法」に記載した先行研究をもとに,地域特性に関係する統計情報を収集し,項目間の相関係数が高いものを除外した上で,18項目(表1)でクラスター分析を行った.
5. 分析方法 1) 記名自記式質問紙調査母子保健事業の実施状況および委託状況について,全体およびクラスター分析によって類型化されたクラスターごとに量的なデータは単純集計を行った.また,質的なデータは同じ意味をあらわしている内容でまとめて分析した.
なお,委託状況については「訪問指導」は「新生児訪問指導」と「乳児家庭全戸訪問」を兼ねて実施している市町村があること,「健康教室」では「母親学級」と「両親学級」を兼ねて実施している市町村があることから,それぞれ「訪問指導」,「健康教室」でまとめて分析を行った.なお,「健康相談」は民間委託を実施している市町村が1か所であったため,分析の対象から外した.
2) クラスター分析による全市町村の類型化JMP pro(version15.2.0)を用いて行った.種類は,階層型クラスター分析であるward法(標準化あり)を採用した.
質問紙調査では,対象の市町村に研究目的,方法,匿名性の保証,研究協力は自由意思であることについて文書で説明を行った.また,途中辞退および研究参加同意後の撤回を行っても職務に一切の不利益を被らないことを保証し,研究参加の同意を文書で得た.記名された情報(原本)は,IDと個人情報の連結表を作成した上で,個人名については読み取りできないようセキュリティスタンプにて迅速に処理した(氏名を黒塗り).また原本は鍵のかかるキャビネットで保管し,分析用の集計したデータセットと別に保管している.さらに連結表はPC等にデータは残さず,記録媒体にのみ保存し,別のキャビネットにて厳重に保管した.
本研究は,宇都宮大学の研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(ヒトを対象とした研究に関する倫理審査 市町村母子保健事業の事業実施形態と地勢的特徴との関係(登録番号:H22-0117)).
質問紙調査では,送付時のエラーにより送付できなかった1市町村を除いた399市町村のうち,121市町村から回答があった(回収率30.3%).121市町村のうち,市町村不明の8件を除外し,113市町村を分析の対象とした(有効回答率28.3%).クラスター分析では,対象の1,740市町村は5つのクラスター(CL)に分類された(表2).これらの結果を突合した.
①総人口(人) | ②5年間の人口増減率(%) | ③人口密度(人/km2) | ||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||
平均値 | 169,897 | 27,045 | 79,153 | 12,113 | 4,054 | 1.12 | –2.71 | –3.45 | –8.82 | –7.59 | 4,916.8 | 567.7 | 378.0 | 64.7 | 15.9 | |
最大値 | 591,108 | 91,520 | 282,693 | 44,760 | 12,074 | 11.28 | 8.35 | 3.74 | –1.00 | 2.53 | 16,569.9 | 2,334.4 | 1,270.4 | 238.2 | 49.4 | |
Q3(第3四分位数) | 240,069 | 38,712 | 106,517 | 16,428 | 5,783 | 3.68 | 0.09 | –1.12 | –6.82 | –5.03 | 7,464.3 | 801.7 | 491.4 | 90.3 | 20.5 | |
中央値 | 125,303 | 19,969 | 59,568 | 8,080 | 3,130 | 1.08 | –2.96 | –3.33 | –8.77 | –8.01 | 3,793.3 | 361.8 | 276.3 | 48.3 | 12.3 | |
Q1(第1四分位数) | 71,426 | 10,337 | 34,872 | 3,750 | 1,866 | –1.62 | –5.52 | –5.89 | –10.62 | –10.20 | 1,696.7 | 156.2 | 148.0 | 21.3 | 7.0 | |
最小値 | 13,521 | 387 | 7,156 | 346 | 169 | –5.89 | –12.83 | –11.29 | –16.44 | –14.55 | 207.9 | 1.3 | 16.6 | 1.6 | 1.8 | |
④15歳未満人口比率(%) | ⑤65歳以上人口比率(%) | ⑥3世代世帯比率(%) | ||||||||||||||
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||
平均値 | 11.97 | 12.37 | 11.77 | 9.47 | 10.76 | 26.42 | 31.47 | 32.38 | 41.51 | 36.27 | 2.65 | 6.57 | 7.46 | 9.24 | 3.81 | |
最大値 | 15.73 | 17.88 | 15.30 | 14.12 | 15.72 | 38.74 | 45.93 | 44.70 | 54.61 | 51.57 | 5.57 | 15.81 | 16.21 | 27.23 | 10.51 | |
Q3(第3四分位数) | 12.72 | 13.84 | 12.82 | 10.68 | 11.83 | 29.58 | 35.28 | 35.94 | 44.80 | 40.92 | 3.43 | 8.40 | 9.57 | 13.38 | 5.02 | |
中央値 | 11.85 | 12.41 | 11.81 | 9.58 | 10.43 | 26.46 | 31.54 | 31.89 | 41.12 | 36.59 | 2.50 | 5.82 | 7.12 | 8.57 | 3.62 | |
Q1(第1四分位数) | 11.18 | 10.90 | 10.86 | 8.31 | 9.61 | 23.26 | 27.58 | 29.00 | 38.15 | 31.70 | 1.85 | 4.07 | 4.81 | 4.04 | 2.20 | |
最小値 | 8.78 | 6.57 | 7.94 | 4.75 | 7.51 | 14.60 | 17.16 | 19.83 | 29.86 | 17.96 | 0.58 | 1.16 | 1.64 | 0.44 | 0.00 | |
⑦核家族世帯比率(%) | ⑧男親と子供・母親と子供の世帯比率(%) | ⑨出生率(ベイズ推定値)(%) | ||||||||||||||
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||
平均値 | 57.19 | 58.89 | 56.81 | 52.36 | 51.73 | 9.37 | 9.63 | 9.63 | 9.93 | 7.23 | 1.38 | 1.53 | 1.52 | 1.50 | 1.53 | |
最大値 | 75.77 | 72.35 | 67.26 | 63.72 | 61.23 | 12.93 | 12.73 | 12.14 | 13.45 | 11.17 | 1.80 | 2.02 | 1.92 | 1.92 | 2.00 | |
Q3(第3四分位数) | 62.44 | 62.30 | 59.35 | 55.29 | 54.73 | 10.24 | 10.4 | 10.33 | 10.92 | 8.27 | 1.47 | 1.65 | 1.62 | 1.60 | 1.64 | |
中央値 | 58.20 | 58.68 | 56.90 | 52.36 | 52.65 | 9.42 | 9.55 | 9.66 | 9.93 | 7.19 | 1.39 | 1.53 | 1.53 | 1.50 | 1.52 | |
Q1(第1四分位数) | 52.26 | 55.58 | 53.77 | 49.75 | 49.60 | 8.45 | 8.88 | 8.95 | 9.05 | 6.46 | 1.29 | 1.41 | 1.42 | 1.38 | 1.41 | |
最小値 | 36.24 | 45.68 | 45.49 | 41.37 | 38.68 | 5.72 | 6.42 | 7.09 | 6.17 | 3.39 | 0.99 | 1.04 | 1.13 | 1.07 | 1.19 | |
⑩就業者数(人) | ⑪第一次産業就業者比率(%) | ⑫第二次産業就業者比率(%) | ||||||||||||||
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||
平均値 | 73,480 | 13,009 | 38,266 | 5,938 | 2,140 | 1.00 | 4.50 | 5.37 | 15.15 | 31.17 | 19.23 | 27.96 | 28.66 | 23.48 | 14.02 | |
最大値 | 252,172 | 43,435 | 134,244 | 22,149 | 6,176 | 3.29 | 15.56 | 14.90 | 35.62 | 49.96 | 31.76 | 49.63 | 45.84 | 43.34 | 25.40 | |
Q3(第3四分位数) | 101,989 | 18,870 | 50,965 | 8,287 | 3,064 | 1.45 | 6.36 | 7.59 | 20.10 | 37.60 | 23.11 | 33.65 | 33.18 | 28.36 | 16.84 | |
中央値 | 52,352 | 9,610 | 28,816 | 3,983 | 1,855 | 0.77 | 3.57 | 4.72 | 14.37 | 31.23 | 18.39 | 27.76 | 28.53 | 23.06 | 14.23 | |
Q1(第1四分位数) | 30,788 | 5,211 | 16,935 | 1,845 | 1,078 | 0.46 | 1.89 | 2.90 | 9.81 | 25.20 | 15.79 | 22.77 | 24.30 | 18.27 | 10.98 | |
最小値 | 5,004 | 213 | 3,445 | 171 | 131 | 0.02 | 0.28 | 0.47 | 0.73 | 7.89 | 8.25 | 7.37 | 13.34 | 6.20 | 2.29 | |
⑬第三次産業就業者比率(%) | ⑭分類不能の産業就業者比率(%) | ⑮総人口に対する就業者比率(%) | ||||||||||||||
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||
平均値 | 75.91 | 63.40 | 62.74 | 59.19 | 52.45 | 3.56 | 2.00 | 2.62 | 1.18 | 0.54 | 43.48 | 48.55 | 48.39 | 49.22 | 55.64 | |
最大値 | 87.16 | 85.64 | 78.80 | 79.27 | 72.99 | 5.04 | 6.04 | 5.97 | 4.67 | 2.37 | 50.05 | 57.69 | 54.88 | 59.14 | 68.59 | |
Q3(第3四分位数) | 79.54 | 69.42 | 66.55 | 64.12 | 56.82 | 3.98 | 2.92 | 3.52 | 1.76 | 0.85 | 45.19 | 50.77 | 50.00 | 51.88 | 57.89 | |
中央値 | 76.19 | 63.81 | 62.96 | 58.49 | 52.31 | 3.53 | 1.93 | 2.75 | 0.78 | 0.31 | 43.43 | 48.47 | 48.37 | 49.48 | 54.76 | |
Q1(第1四分位数) | 71.76 | 57.71 | 58.35 | 54.24 | 46.95 | 3.17 | 0.78 | 1.58 | 0.31 | 0.06 | 41.80 | 46.18 | 46.60 | 46.80 | 52.42 | |
最小値 | 63.98 | 43.28 | 46.58 | 39.80 | 33.57 | 1.91 | 0.00 | 0.01 | 0.00 | 0.00 | 37.01 | 39.34 | 41.68 | 39.14 | 46.43 | |
⑯保健師1人あたり人口(人) | ⑰財政指数 | ⑱市町村合併の有無 | ||||||||||||||
CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | CL | N= | 合併なし | 合併あり | |||
平均値 | 5,705 | 2,537 | 3,304 | 1,465 | 743 | 0.80 | 0.63 | 0.60 | 0.29 | 0.20 | CL-1 | 212 | 200(94.3%) | 12(5.7%) | ||
最大値 | 9,698 | 5,478 | 6,717 | 3,565 | 1,620 | 1.26 | 1.34 | 1.06 | 0.62 | 0.37 | CL-2 | 475 | 472(99.4%) | 3(0.6%) | ||
Q3(第3四分位数) | 6,690 | 3,226 | 4,053 | 1,936 | 946 | 0.94 | 0.81 | 0.74 | 0.36 | 0.26 | CL-3 | 334 | 0(0%) | 334(100%) | ||
中央値 | 5,593 | 2,393 | 3,085 | 1,360 | 737 | 0.81 | 0.61 | 0.58 | 0.27 | 0.19 | CL-4 | 615 | 393(63.9%) | 222(36.1%) | ||
Q1(第1四分位数) | 4,680 | 1,768 | 2,368 | 904 | 490 | 0.67 | 0.46 | 0.45 | 0.20 | 0.16 | CL-5 | 104 | 87(83.7%) | 17(16.3%) | ||
最小値 | 2,567 | 252 | 879 | 0 | 0 | 0.34 | 0.10 | 0.24 | 0.07 | 0.07 | 全体 | 1,740 | 1,152(66.2%) | 588(33.8%) |
※CLは,クラスターの略.また,CL-1(大都市型),CL-2(合併無面積小自治体型),CL-3(合併有面積大自治体型),CL-4(超高齢町村型),CL-5(超小規模分散居住町村型)
クラスターごとの質問紙調査の回答状況を表3に,クラスターごとの質問紙調査の母子健康手帳の交付時の看護職の関与の有無,訪問指導,乳児健康診査,健康教室,健康相談の実施状況および事業委託の状況を表4に,事業委託の理由を表5に示す.
クラスター | 分類された市町村数 | アンケート配布対象市町村数 | 有効回答数 | 有効回答数(%) |
---|---|---|---|---|
CL-1(大都市型) | 212 | 44 | 14 | 31.82 |
CL-2(合併無面積小自治体型) | 475 | 103 | 22 | 21.36 |
CL-3(合併有面積大自治体型) | 334 | 77 | 25 | 32.47 |
CL-4(超高齢町村型) | 615 | 156 | 46 | 29.49 |
CL-5(超小規模分散居住町村型) | 104 | 19 | 6 | 31.58 |
合計 | 1,740 | 399 | 113 | 28.32 |
アンケート回収数 | 全体 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
113 | 14 | 22 | 25 | 46 | 6 | ||||||||||
件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | ||||
母子保健事業の実施状況 | 母子健康手帳交付時看護職関与 | 111 | 98.2 | 13 | 92.9 | 22 | 100.0 | 24 | 96.0 | 46 | 100.0 | 6 | 100.0 | ||
訪問指導 | 妊婦訪問指導 | 98 | 86.7 | 13 | 92.9 | 16 | 72.7 | 24 | 96.0 | 41 | 89.1 | 4 | 66.7 | ||
産婦訪問指導 | 102 | 90.3 | 12 | 85.7 | 20 | 90.9 | 24 | 96.0 | 41 | 89.1 | 5 | 83.3 | |||
新生児訪問指導 | 109 | 96.5 | 14 | 100.0 | 22 | 100.0 | 25 | 100.0 | 44 | 95.7 | 4 | 66.7 | |||
乳児家庭全戸訪問 | 112 | 99.1 | 14 | 100.0 | 22 | 100.0 | 25 | 100.0 | 46 | 100.0 | 5 | 83.3 | |||
乳児健康診査 | 3~5か月児健康診査 | 113 | 100.0 | 14 | 100.0 | 22 | 100.0 | 25 | 100.0 | 46 | 100.0 | 6 | 100.0 | ||
6~8か月児健康診査 | 54 | 47.8 | 4 | 28.6 | 8 | 36.4 | 12 | 48.0 | 26 | 56.5 | 4 | 66.7 | |||
9~12か月児健康診査 | 100 | 88.5 | 13 | 92.9 | 18 | 81.8 | 22 | 88.0 | 41 | 89.1 | 6 | 100.0 | |||
健康教室 | 母親学級 | 58 | 51.3 | 8 | 57.1 | 18 | 81.8 | 14 | 56.0 | 16 | 34.8 | 2 | 33.3 | ||
両親学級 | 67 | 59.3 | 13 | 92.9 | 15 | 68.2 | 18 | 72.0 | 19 | 41.3 | 2 | 33.3 | |||
育児学級(教室) | 60 | 53.1 | 7 | 50.0 | 12 | 54.5 | 13 | 52.0 | 25 | 54.3 | 3 | 50.0 | |||
健康相談 | 109 | 96.5 | 13 | 92.9 | 22 | 100.0 | 24 | 96.0 | 45 | 97.8 | 5 | 83.3 | |||
母子保健事業別の事業委託状況 | 全て直営の市区町村数 | 35 | 31.0 | 3 | 21.4 | 6 | 27.3 | 4 | 16.0 | 18 | 39.1 | 4 | 66.7 | ||
母子健康手帳の交付 | 直営 | 111 | 100.0 | 13 | 100.0 | 22 | 100.0 | 24 | 100.0 | 46 | 100.0 | 6 | 100.0 | ||
委託 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | |||
訪問指導 | 直営 | 85 | 75.2 | 9 | 64.3 | 17 | 77.3 | 11 | 44.0 | 42 | 91.3 | 6 | 100.0 | ||
委託 | 28 | 24.8 | 5 | 35.7 | 5 | 22.7 | 14 | 56.0 | 4 | 8.7 | 0 | 0.0 | |||
乳児健康診査 | 直営 | 45 | 39.8 | 5 | 35.7 | 9 | 40.9 | 8 | 32.0 | 19 | 41.3 | 4 | 66.7 | ||
委託 | 68 | 60.2 | 9 | 64.3 | 13 | 59.1 | 17 | 68.0 | 27 | 58.7 | 2 | 33.3 | |||
3~5か月児健康診査 | 直営 | 75 | 66.4 | 8 | 57.1 | 19 | 86.4 | 15 | 60.0 | 29 | 63.0 | 4 | 66.7 | ||
委託 | 38 | 33.6 | 6 | 42.9 | 3 | 13.6 | 10 | 40.0 | 17 | 37.0 | 2 | 33.3 | |||
6~8か月児健康診査 | 直営 | 29 | 53.7 | 1 | 25.0 | 6 | 75.0 | 4 | 33.3 | 15 | 57.7 | 3 | 75.0 | ||
委託 | 25 | 46.3 | 3 | 75.0 | 2 | 25.0 | 8 | 66.7 | 11 | 42.3 | 1 | 25.0 | |||
9~12か月児健康診査 | 直営 | 45 | 45.0 | 4 | 30.8 | 8 | 44.4 | 9 | 40.9 | 20 | 48.8 | 4 | 66.7 | ||
委託 | 55 | 55.0 | 9 | 69.2 | 10 | 55.6 | 13 | 59.1 | 21 | 51.2 | 2 | 33.3 | |||
健康教室 | 直営 | 80 | 86.0 | 9 | 69.2 | 18 | 85.7 | 21 | 91.3 | 29 | 87.9 | 3 | 100.0 | ||
委託 | 13 | 14.0 | 4 | 30.8 | 3 | 14.3 | 2 | 8.7 | 4 | 12.1 | 0 | 0.0 | |||
健康相談 | 直営 | 108 | 99.1 | 13 | 100.0 | 22 | 100.0 | 24 | 100.0 | 44 | 97.8 | 5 | 100.0 | ||
委託 | 1 | 0.9 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 2.2 | 0 | 0.0 |
※CLは,クラスターの略.また,CL-1(大都市型),CL-2(合併無面積小自治体型),CL-3(合併有面積大自治体型),CL-4(超高齢町村型),CL-5(超小規模分散居住町村型)
事業委託の理由(複数選択可) | 全体 | CL-1 | CL-2 | CL-3 | CL-4 | CL-5 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | 件数 | % | |||
訪問指導 | 委託事業数の合計/委託を行う自治体数 | 52/28 | 10/5 | 7/5 | 23/14 | 12/4 | 0/0 | |||||||
件数が多い | 14 | 26.9 | 2 | 20.0 | 1 | 14.3 | 10 | 43.5 | 1 | 8.3 | ー | |||
保健師のマンパワー不足 | 25 | 48.1 | 4 | 40.0 | 5 | 71.4 | 15 | 65.2 | 1 | 8.3 | ー | |||
適切な民間機関があるから | 21 | 40.4 | 4 | 40.0 | 3 | 42.9 | 3 | 13.0 | 11 | 91.7 | ー | |||
自治体の方針 | 8 | 15.4 | 1 | 10.0 | 0 | 0.0 | 5 | 21.7 | 2 | 16.7 | ー | |||
その他 | 6 | 11.5 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 4.3 | 5 | 41.7 | ー | |||
乳児健康診査 | 委託事業数の合計/委託を行う自治体数 | 118/68 | 18/9 | 15/13 | 31/17 | 49/27 | 5/2 | |||||||
出生数が少ない | 8 | 6.8 | 0 | 0.0 | 1 | 6.7 | 0 | 0.0 | 6 | 12.2 | 1 | 20.0 | ||
保健師のマンパワー不足 | 28 | 23.7 | 3 | 16.7 | 4 | 26.7 | 12 | 38.7 | 9 | 18.4 | 0 | 0.0 | ||
医師等の負担 | 27 | 22.9 | 2 | 11.1 | 2 | 13.3 | 10 | 32.3 | 13 | 26.5 | 0 | 0.0 | ||
対象者の負担 | 10 | 8.5 | 0 | 0.0 | 2 | 13.3 | 2 | 6.5 | 6 | 12.2 | 0 | 0.0 | ||
住民ニーズを反映 | 13 | 11.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 6 | 19.4 | 7 | 14.3 | 0 | 0.0 | ||
自治体の方針 | 33 | 28.0 | 7 | 38.9 | 4 | 26.7 | 13 | 41.9 | 9 | 18.4 | 0 | 0.0 | ||
その他 | 35 | 29.7 | 7 | 38.9 | 6 | 40.0 | 6 | 19.4 | 12 | 24.5 | 4 | 80.0 | ||
3~5か月児健康診査 | 委託事業数の合計 | 38 | 6 | 3 | 10 | 17 | 2 | |||||||
出生数が少ない | 4 | 10.5 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 4 | 23.5 | 0 | 0.0 | ||
保健師のマンパワー不足 | 7 | 18.4 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 4 | 40.0 | 3 | 17.6 | 0 | 0.0 | ||
医師等の負担 | 10 | 26.3 | 1 | 16.7 | 0 | 0.0 | 4 | 40.0 | 5 | 29.4 | 0 | 0.0 | ||
対象者の負担 | 4 | 10.5 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 10.0 | 3 | 17.6 | 0 | 0.0 | ||
住民ニーズを反映 | 4 | 10.5 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 2 | 20.0 | 2 | 11.8 | 0 | 0.0 | ||
自治体の方針 | 6 | 15.8 | 2 | 33.3 | 0 | 0.0 | 2 | 20.0 | 2 | 11.8 | 0 | 0.0 | ||
その他 | 16 | 42.1 | 3 | 50.0 | 3 | 100.0 | 3 | 30.0 | 5 | 29.4 | 2 | 100.0 | ||
6~8か月児健康診査 | 委託事業数の合計 | 25 | 3 | 2 | 8 | 11 | 1 | |||||||
出生数が少ない | 1 | 4.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 9.1 | 0 | 0.0 | ||
保健師のマンパワー不足 | 8 | 32.0 | 1 | 33.3 | 1 | 50.0 | 3 | 37.5 | 3 | 27.3 | 0 | 0.0 | ||
医師等の負担 | 3 | 12.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 12.5 | 2 | 18.2 | 0 | 0.0 | ||
対象者の負担 | 1 | 4.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 9.1 | 0 | 0.0 | ||
住民ニーズを反映 | 3 | 12.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 1 | 12.5 | 2 | 18.2 | 0 | 0.0 | ||
自治体の方針 | 5 | 20.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 4 | 50.0 | 1 | 9.1 | 0 | 0.0 | ||
その他 | 7 | 28.0 | 1 | 33.3 | 1 | 50.0 | 1 | 12.5 | 3 | 27.3 | 1 | 100.0 | ||
9~12か月児健康診査 | 委託事業数の合計 | 55 | 9 | 10 | 13 | 21 | 2 | |||||||
出生数が少ない | 3 | 5.5 | 0 | 0.0 | 1 | 10.0 | 0 | 0.0 | 1 | 4.8 | 1 | 50.0 | ||
保健師のマンパワー不足 | 13 | 23.6 | 2 | 22.2 | 3 | 30.0 | 5 | 38.5 | 3 | 14.3 | 0 | 0.0 | ||
医師等の負担 | 14 | 25.5 | 1 | 11.1 | 2 | 20.0 | 5 | 38.5 | 6 | 28.6 | 0 | 0.0 | ||
対象者の負担 | 5 | 9.1 | 0 | 0.0 | 2 | 20.0 | 1 | 7.7 | 2 | 9.5 | 0 | 0.0 | ||
住民ニーズを反映 | 6 | 10.9 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 3 | 23.1 | 3 | 14.3 | 0 | 0.0 | ||
自治体の方針 | 22 | 40.0 | 5 | 55.6 | 4 | 40.0 | 7 | 53.8 | 6 | 28.6 | 0 | 0.0 | ||
その他 | 12 | 21.8 | 3 | 33.3 | 2 | 20.0 | 2 | 15.4 | 4 | 19.0 | 1 | 50.0 | ||
健康教室 | 委託事業数の合計/委託を行う自治体数 | 19/13 | 7/4 | 5/3 | 2/2 | 5/4 | 0/0 | |||||||
妊婦が少ない | 1 | 5.3 | 1 | 14.3 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | ー | |||
保健師のマンパワー不足 | 4 | 21.1 | 0 | 0.0 | 2 | 40.0 | 2 | 100.0 | 0 | 0.0 | ー | |||
適切な民間機関があるから | 13 | 68.4 | 6 | 85.7 | 4 | 80.0 | 1 | 50.0 | 2 | 40.0 | ー | |||
住民ニーズを反映 | 2 | 10.5 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 0 | 0.0 | 2 | 40.0 | ー | |||
その他 | 5 | 26.3 | 0 | 0.0 | 1 | 20.0 | 1 | 50.0 | 3 | 60.0 | ー | |||
健康相談 | 委託事業数の合計/委託を行う自治体数 | 1/1 | 0/0 | 0/0 | 0/0 | 1/1 | 0/0 | |||||||
保健師のマンパワー不足 | 0 | 0.0 | ー | ー | ー | 0 | 0.0 | ー | ||||||
適切な民間機関があるから | 1 | 100.0 | ー | ー | ー | 1 | 100.0 | ー | ||||||
住民ニーズを反映 | 0 | 0.0 | ー | ー | ー | 0 | 0.0 | ー | ||||||
その他 | 1 | 100.0 | ー | ー | ー | 1 | 100.0 | ー |
※CLは,クラスターの略.また,CL-1(大都市型),CL-2(合併無面積小自治体型),CL-3(合併有面積大自治体型),CL-4(超高齢町村型),CL-5(超小規模分散居住町村型)
※事業の委託理由は複数選択可のため,各項目の合計は100%にならない.
※1自治体が複数事業を委託している場合があるため,委託事業の合計と委託を行う自治体数を分けて示した.
クラスター全体を通した傾向と各クラスターの特徴は以下のとおりであった.
2. クラスター全体を通した傾向母子保健事業の実施割合は,全体では高い順に乳児健康診査の3~5か月児健康診査(100.0%),訪問指導の乳児家庭全戸訪問(99.1%)であった.また,クラスターを比較すると訪問指導および健康教室はCL-1,CL-2,CL-3が平均より高い傾向にあり,乳児健康診査はCL-4,CL-5が平均より高い傾向にあった.
母子保健事業種別の民間委託の実施割合では,全体では乳児健康診査が最も高く,次いで訪問指導,健康教室,健康相談の順だった.すべてのクラスターで直営での実施が見られた.一方で,母子健康手帳の交付の民間委託はすべてのクラスターで見られなかった.また,クラスターを比較するとCL-1,CL-3では訪問指導および乳児健康診査で平均より高かった.民間委託の理由は,全体では訪問指導で「保健師のマンパワー不足」や「適切な民間機関があるから」,乳児健康診査では,「自治体の方針」や「保健師のマンパワー不足」,健康教室では「適切な民間機関があるから」や「保健師のマンパワー不足」が多かった.
3. 各クラスターの特徴 1) クラスター1(CL-1):大都市型総人口,5年間の人口増減率,人口密度,就業者数,第三次産業就業者比率,財政指数等の平均がクラスターの中で最も高い値を示し,65歳以上人口比率,3世代世帯比率,出生率,第一次産業就業者比率等の平均が最も低い値を示した.これらの特徴から,大都市型であると言える.
質問紙調査の回答を突合した結果,事業の実施割合は一部の事業を除いて比較的高かった.また,民間委託の実施割合では,訪問指導,乳児健康診査,健康教室で他のクラスターと比較して高かった.民間委託の理由は,訪問指導では「保健師のマンパワー不足」,「適切な民間機関があるから」,乳児健康診査では「自治体の方針」,健康教室では「適切な民間機関があるから」等であった.乳児健康診査のその他は「医療機関と連携を図るため」,「新型コロナウイルス感染症のため集団健診の実施が困難となり,個別医療機関に委託」,「都道府県が一括で委託」等であった.訪問指導および健康教室の委託先は,子育て世代包括支援センター,助産師会,NPO等であった.
また,回答のあった14市町村のうち,予算が確保できれば民間委託したい保健事業があると回答したのは5か所であり,内訳は全部委託および一部委託が3か所,一部委託が2か所であった.適切な民間機関があれば委託したい保健事業があると回答したのは6か所であり,内訳は全部委託および一部委託が4か所,一部委託が2か所であった.なお,このクラスターに分類された人口約2万人の村は特定農村地域をもたず,財政指数,合計特殊出生率が全国平均を大きく上回り,乳児健康診査の一部委託を行っていた.
2) クラスター2(CL-2):合併無面積小自治体型総人口の平均は約2万7千人で少なめであるが,人口密度は平均567.7人/km2と5つのクラスターの中で2番目に高い値であった.平成11年以降,合併を経験した自治体数は3自治体と非常に少ない.これらの特徴と,次に述べるCL-3の特徴との比較より,合併無面積小自治体型であると言える.
質問紙調査の回答を突合した結果,事業の実施割合は他のクラスターと比較して高い傾向にあった.特に健康教室で高かった.また,民間委託の実施割合では,訪問指導,乳児健康診査で「合併有面積大自治体型」,「大都市型」に次いで高く,健康教室で「大都市型」の次に高かった.民間委託の理由は,訪問指導では「保健師のマンパワー不足」,乳児健康診査では「保健師のマンパワー不足」,「自治体の方針」,健康教室では「適切な民間機関がある」等であった.乳児健康診査のその他は「集団健診を実施する際の医師の確保が困難」,「新型コロナウイルス感染症のため集団健診の実施が困難となり,個別医療機関に委託」,「関係機関からの要請」,「都道府県が一括で委託」であった.訪問指導および健康教室の委託先は,助産師会,NPO,民生委員,保健推進員等であった.
また,回答のあった22市町村のうち,予算が確保できれば民間委託したい保健事業があると回答したのは6か所であり,内訳は全部委託および一部委託が2か所,全部委託が1か所,一部委託が3か所であった.適切な民間機関があれば委託したい保健事業があると回答したのは10か所であり,内訳は全部委託および一部委託が4か所,全部委託が1か所,一部委託が5か所であった.
3) クラスター3(CL-3):合併有面積大自治体型総人口は平均約7万9千人と5つのクラスターの中で2番目に高い値であった.一方,人口密度は平均378.0人/km2であり,CL-3と比較して人口規模の小さいCL-2よりも小さい値であった.このことから,CL-3はCL-2と比較して,面積の大きな自治体が分類されていると分析できる.また,平成11年以降,合併を経験した自治体数は334自治体と100%である.これらの特徴から,合併有面積大自治体型であると言える.
質問紙調査の回答を突合した結果,事業の実施割合は他のクラスターと比較して高い傾向にあった.また,民間委託の実施割合では,訪問指導,乳児健康診査で他のクラスターと比較して最も高かった.民間委託の理由は,訪問指導では「保健師のマンパワー不足」,乳児健康診査では「自治体の方針」,健康教室では「保健師のマンパワー不足」等であった.乳児健康診査のその他は「集団健診を実施する際の医師の確保が困難」,「新型コロナウイルス感染症のため集団健診の実施が困難となり,個別医療機関に委託」,「都道府県が一括で委託」であった.訪問指導および健康教室の委託先は,助産師会,民生委員,保健推進員等であり,CL-1やCL-2の委託先に挙げられたNPOはなかった.
また,回答のあった25市町村のうち,予算が確保できれば民間委託したい保健事業があると回答したのは9か所であり,内訳は全部委託および一部委託が1か所,全部委託が1か所,一部委託が7か所であった.適切な民間機関があれば委託したい保健事業があると回答したのは10か所であり,内訳は全部委託および一部委託が3か所,全部委託が4か所,一部委託が3か所であった.
4) クラスター4(CL-4):超高齢町村型高齢化率が平均41.51%と5つのクラスターの中で最も高い値であった.また,このクラスターに分類された615自治体のうち,市は170(27.6%),町は345(56.1%),村は100(16.3%)であり,町村の占める割合が72.4%と高かった.また,170の市の内,平成の大合併以降に合併し,人口5万人未満である市が88(51.8%)であった.これらの特徴から,超高齢町村型と言える.
質問紙調査の回答を突合した結果,事業の実施割合は他のクラスターと比較して健康教育の母親学級,両親学級で著しく低かった.また,民間委託の実施割合では,訪問指導,乳児健康診査でCL-5に次いで低かった.民間委託の理由は,訪問指導では「適切な民間機関がある」,乳児健康診査では「医師等の負担」,健康教室では「適切な民間機関がある」,「住民ニーズを反映」等であった.乳児健康診査のその他は「集団健診を実施する際の医師の確保が困難」,「新型コロナウイルス感染症のため集団健診の実施が困難となり,個別医療機関に委託」,「都道府県が一括で委託」等であった.訪問指導および健康教室の委託先は,助産師会,発達専門機関等であった.
また,回答のあった46市町村のうち,予算が確保できれば民間委託したい保健事業があると回答したのは12か所であり,内訳は全部委託および一部委託が6か所,一部委託が6か所であった.適切な民間機関があれば委託したい保健事業があると回答したのは27か所であり,内訳は全部委託および一部委託が6か所,全部委託が6か所,一部委託が15か所であった.
5) クラスター5(CL-5):超小規模分散居住町村型総人口が平均約4千人と,5つのクラスターの中で最も少ない値であった.また人口密度,第三次産業就業者比率,財政指数も最も低い値であった.これらの特徴から,超小規模分散居住町村型と言える.
質問紙調査の回答を突合した結果,事業の実施割合は他のクラスターと比較して,乳児健康診査を除いて低かった.また,民間委託の実施割合では,他のクラスターと比較してほとんどの事業で最も低かった.民間委託の理由は,乳児健康診査では「出生数が少ない」であった.乳児健康診査のその他は「小児科医が市町村内にいない」であった.
また,回答のあった6市町村のうち,予算が確保できれば民間委託したい保健事業があると回答したのは2か所であり,内訳は全部委託および一部委託が1か所,一部委託が1か所であった.適切な民間機関があれば委託したい保健事業があると回答したのは2か所であり,内訳は全部委託が1か所,一部委託が1か所であった.
人口との関係では,市町村の一般事務の民間委託の実施の有無に関して,都市規模の大小と委託率には弱い相関関係があること(善教,2009)が明らかになっている.本研究でも人口の多いクラスターでは,民間委託の実施割合が他のクラスターと比較して高い傾向にあることが明らかになった.また,財政指数との関係では特に町村では民間委託が行われていないこと(善教,2009)が明らかになっており,本研究でも財政指数の低いクラスターでは民間委託の実施割合が低い傾向にあることが明らかになった.人口は,社会保障制度と財政の維持に影響を与える.また,財政は地方自治体の行政運営を支えるものであり,人口,財政指数の数値が大きいほど,保健事業の民間委託は実施されると考える.
マンパワーとの関係に関して,まずは地方自治体の職員数と民間委託との関係では,市町村の森林行政管理制度における業務委託において,担当職員の実人員数が多い市町村の方が民間委託を行っていたことが明らかになっている(笹田ら,2023).また,地方自治体の組織の特徴として,人口規模が大きくなるにつれて市町村の保健師の実人員数は増加する傾向にある(曽根,2019).本研究では,地域特性として保健師1人当たり人口をマンパワーとして設定した.その結果,保健師1人当たり人口が多いクラスターで民間委託を実施している割合が高いことが明らかになった.地方自治体の保健師は,技術職員のなかでも住民に直接サービスを提供する役割があることから,確実なサービス提供のために保健師1人あたり人口が多いほど,保健事業の民間委託は実施されると考える.また,保健師1人当たり人口をマンパワーの指標として設定したことに関しては,地方自治体の保健師数は配置基準が定められていないため,地方自治体で異なることから,実人員よりも適切にあらわしていると考える.
次に委託先となる関係機関や専門職員との関係では,先行研究で民間委託を実施できない理由の一つに物理的に委託先がないことが挙げられている(鳩野ら,2014;日比野・野呂,2014;松嶋,2018).本研究では,すべてのクラスターで適切な民間機関の存在が民間委託の実施の意向に繋がっていることが示された.また,乳児健康診査の民間委託の理由に見られたように,医師の高齢化や民間機関の地理的状況等サービス提供者の状況や移動距離も民間委託を決定する要因となることが示された.このため,これらの要素を地域特性として設定する必要性および方法の検討が必要である.
2. 母子保健事業における民間委託の理由地方自治体が民間委託を実施する目的や意義は,サービスの質の向上(総務省,2007),地域の社会資源の掘り起こし(伊関,2005)等である.本研究でも,住民ニーズの反映やその他の回答に内容の充実を図るという回答が見られたように,住民に提供するサービスの質の向上を目的に民間委託を実施していた.また,「大都市型」では,民間委託を実施する理由に,地域の関係機関と連携を図ることがあった.このことは,一つの保健事業の民間委託が関係機関との連携を生み出し,他の母子保健事業への波及によりサービス全体の質の向上を図ることを意図した戦略とも言えるだろう.他の理由では「超小規模分散居住町村型」以外は,保健師のマンパワー不足を解決するためであることが明らかになった.また,所属する地方自治体の方針を踏まえて民間委託が実施されていたことも明らかになった.民間委託の実施は,地方自治体の財政や関係機関との関係性等の要因があることから,方針の位置づけや指示命令系統に関して解明することも必要であろう.
また,「超高齢町村型」および「超小規模分散居住町村型」の民間委託の理由は,対象者数が少ないことが理由に挙げられた.乳幼児に対する健康診査および保健指導は適切な時期に疾病又は以上の早期発見に努めることが重要であるとされている(「母性,乳幼児に対する健康診査及び保健指導の実施について」(平成8年11月20日児発第934号 厚生労働省児童家庭局長通知)).年間の出生数が少ない自治体が対象者の適切な時期を逃さずに直営で実施することは,コストやマンパワーの行政運営上の観点や,会場に出向く専門人材の負担から困難であり,個別に対応できる民間委託を選択することになる.このことは,他の行政分野には見られない保健分野で実施する民間委託の理由の特徴であると考える.
3. 「超高齢町村型」および「超小規模分散居住町村型」における保健事業の企画立案に関する示唆「超高齢町村型」および「超小規模分散居住町村型」のような過疎地域や中山間地域の地方自治体では,母子保健分野に限らず,経費削減効果の低さやサービスに従事する公務員の処遇の問題,委託先の不在があることが示されている(佐藤,2010).また,母子保健分野においてもこのような地域特性のある地方自治体では,委託先となる民間機関が存在しないか,少ないために民間委託が進まないことが示されている(日比野・野呂,2014;松嶋,2018).本研究の結果からも「超高齢町村型」および「超小規模分散居住町村型」では,民間委託は物理的に不可能な場合が多いと推察される.このような課題を解決するためには,第32次地方制度調査会で地方行政のあり方として提言された地方自治体の広域連携における事業実施の必要性について,市町村が地域特性を踏まえて検討し,その上で直営・民間委託を決定する必要があると考える.また,本研究の結果から管下の市町村の乳児健康診査の実施に関して,まとめて関係機関に委託している都道府県があることも明らかになった.市町村が,サービスを持続的に提供することを支援する仕組みを都道府県が構築することも期待される.
市町村合併後,小規模自治体は相当数存在しているが,今後の人口減少によって規模や能力はさらに多様化していくことが見込まれる.また地方自治体では,技術職員の確保が困難な事案が増加していることからも(総務省,2020),「超高齢町村型」および「超小規模分散居住町村型」の現状や課題は,他の地方自治体でも直面する可能性がある.保健師が関与する政策は,資源をどのように分配するかについて決定がなされるものであり(Mason et al., 2021),財・サービスの供給主体をどのように組み合わせるのが妥当かの判断が行われる(西尾,2014).保健師は,健康課題の改善には,直営・民間委託のどのような形態が適しており,それらの実施が可能なのかを検討するとともに,地域特性から将来を見据えた実施方法の継続の可否と継続のために必要な方策を検討する必要があるだろう.
本研究の限界として,第1に質問紙調査の対象の抽出に人口による層化抽出,さらに層化抽出したグループでの財政指数および出生率の平均の高低による層化抽出を行ったことにより,クラスター毎の調査票の配布数の割合,回収割合にバイアスが出ている.また,委託の理由は回答数が少ないなかで分類しており,一般化には限界がある.第2に,分析において委託状況を「訪問指導」および「健康教室」について,各種母子保健事業をそれぞれ統合して分析していることから,それぞれの事業の特徴を踏まえた考察ができていないことも否めない.第3に,地域特性と民間委託を規定する要因については,クラスター分析に用いた地域特性に関する項目の妥当性を検証していない.最後に,民間委託の理由には,新型コロナウイルス感染症の影響もあったように,市町村の一時点での調査であり,市町村の平時の状況を反映しているとは言い難い.
今後の研究では,分析対象の数を増やし,今回クラスター分析に地域特性として用いた18項目と母子保健の事業形態における直営・民間委託の関係について検討して一般化する必要がある.また,地域特性として用いる項目の検討および母子保健以外の成人や高齢者,障害者等を対象とした事業における直営・民間委託と地域特性との特徴に関する検討も求められる.
謝辞:本研究にご協力いただきました市町村の母子保健業務担当管理者の皆様に深く感謝申し上げます.本研究は,宇都宮大学地域デザイン科学部異分野融合研究助成を受けたものです.
利益相反:本研究における利益相反は存在しない.
著者資格:N.K.は研究の着想およびデザイン,データ収集と分析の実施および草稿の作成を行った.K.T.はデータ収集および分析を実施した.E.S.は原稿への示唆および研究プロセス全体への助言を行った.著者全員が最終原稿を読み,承認した.