日本再生歯科医学会誌
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総説
細胞シート工学を用いた組織再構築および再生医療への応用
原口 裕次清水 達也大和 雅之菊池 明彦岡野 光夫
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2004 年 2 巻 2 号 p. 83-92

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抄録
最近, 欠損または機能不全に陥った組織・臓器に対する新たな治療法として細胞を用いた再生医療が注目され, すでにいくつかの治療法が臨床応用されている. また歯学分野においても幹細胞を用いた細胞移植により歯周組織の再生を目指した研究などが行われている. 再生医療には細胞を注射針で不全部に注入する細胞移植療法と細胞から組織を再構築した後, 移植する組織工学(Tissue engineering)的手法がある. 後者は生命医科学分野だけでは実現が困難であった研究領域であり理工学的な技術との連携により急速に進歩しつつある. 当研究所では, 独自に開発したユニークな組織工学的手法「細胞シート工学(Cell sheet engineering)」を用い, 種々の組織の再構築および再生医療への応用を目指し研究を行っており, 一部の組織においてはすでに臨床応用もされ画期的な治療効果を得ている.
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© 2004 日本再生歯科医学会
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