2025 年 23 巻 1 号 p. 22-28
近年,世界での喫煙率は減少傾向となっており,日本でも減少傾向にある.ただ,新たなタバコが普及し,喫煙率では見えないリスクを伴ってきている.喫煙は身体に様々な影響を及ぼし,約12万人が死亡しているとの報告もある.死に至る前に医療が適切に介入し,再生医療を治療の手段として完治へと導く事も今後重要な割合を占めるだろう.ただ,治療に当たる前には禁煙教育・指導がセルフケアとして患者自らが意識を高く保つことで将来の治療が最良であったか否かが決まるといっても過言ではない.今後ますますヒトES細胞や iPS 細胞を用いた再生医療が進展し,治療を行える範囲が拡大すると予測される.最先端の医療であり,革新的な治療であるが,まずは治療前段階でいかに患者の意識を高く維持できるかが我々医療人として責務を果たさなければならない部分である.ゆえに医療系学部の卒前教育で知識を習得させ,多くの患者へ還元できるよう努力が必要である.