日本再生歯科医学会誌
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原著論文
コラーゲン固定化ポリ乳酸多孔体へのヒト歯肉線維芽細胞の初期付着
布施 恵早川 徹小崎 政博石倉 和明市村 真奈續橋 治深津 晶福本 雅彦牧村 正治
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2009 年 7 巻 1 号 p. 1-9

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抄録
現在,使用歯科臨床において,ポリ乳酸(PLA)などの生分解性材料は,GTRやGBRメンブレンとして広く使用されている.しかし,これらのメンブレンには細胞の接着を促進させるような生理活性機能はない.また細胞を欠損組織内部に配置させる様な3次元多孔体構造ではない.
 本研究ではPLA多孔体をポロジェン法と凍結乾燥法を組み合わせて作製した.作製したPLA多孔体にアルカリ加水分解処理を施して,脱水縮合剤によって細胞接着タンパク質であるコラーゲンを固定化し,ヒト歯肉由来線維芽細胞の付着に及ぼす影響を調べた.その結果,アルカリ処理を1時間行ってコラーゲン固定したメンブレンでは,細胞の初期付着数が増加する事が確認できた.
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© 2009 日本再生歯科医学会
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