抄録
要 旨
喫煙は動脈瘤発症の重大なリスクファクターである。禁煙外来の初回受診者に心血管系疾患のスクリーニング検査を行い、未破裂の腹部大動脈瘤を発見した。
患者は 63 歳の男性。心筋梗塞の既往があり、糖尿病、高血圧、脂質異常症のため静岡県立総合病院循環器内科で加療中であった。主治医の紹介により禁煙外来を受診した。禁煙外来初回受診時に超音波検査による心血管疾患のスクリーニングを行ったところ、未破裂の腹部大動脈瘤 (47 mm 大) が発見され、手術目的で心臓血管外科へ紹介となった。
禁煙外来初回受診時にスクリーニング検査を行うことで、大動脈瘤の早期発見・治療につながることが期待される。