抄録
2011年東北地方太平洋沖地震は、教育界に大きな衝撃を与えた。しかし、それ以前に生じた1995年兵庫県南部地震が日本の防災教育に及ぼした影響は多大であり、その後の度重なる大規模な自然災害もあり、この間、防災教育の在り方については様々な検討がなされてきた。本稿では、東北地方太平洋沖地震の発生が、国内では、「学校保健安全法」の改正施行令の施行および新学習指導要領に基づく教育活動が実施される直前であったこと、一方、国際社会では、国際連合(以下「国連」と記す)において、自然災害削減は喫緊の課題であり、様々な取り組みが見られ始めたことに注目した。特に国連国際防災戦略や「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development: ESD)と連動した兵庫行動枠組の意義を捉え直し、これらを踏まえ、今後の人材育成とも関連した防災教育を展望した。