抄録
筆者らは、補強土壁の壁面パネル側(パネル背面から設計により決まる範囲)に改良土を配置し、ジオグリッドと組み合わせる新しいタイプの補強土工法(図-1)の開発を進め、要素・模型・施工実験より安定性を、遠心振動台実験からは非常に高い耐震性能を有していることを確認してきた。また、施工事例も20例を越え、どの事例も安定に供用されている。そこで、本工法が安定でかつよりコストダウンを図る目的で、改良土幅を狭めること、ジオグリッドの敷設長を短くすることに着目して、遠心模型振動台実験を行った。その結果、改良土幅を狭めても安定性を損なうことがなく有効的であったことから、その結果について報告する。