ジオテキスタイルフィルターを敷設箇所の土質を考慮せずに暗渠等の濾過・分離材として使用した場合、土粒子の浸入により目詰まりが発生し、垂直方向通水性能が低下し、所定の機能を満たさないことが考えられる.
本研究では、ジオテキスタイルフィルターの垂直方向通水性能に及ぼす土質種類の影響を検討するために、愛鷹ローム・関東ローム・六戸細粒分質砂土層と礫層の間にジオテキスタイルを挟めた一連の定水位透水試験を行った.その結果、ジオテキスタイルフィルターの垂直方向通水性能は各ジオテキスタイルにおける単位体積目詰まり量と開孔径以下の粒径の通過質量百分率の関係に依存すること、また、目詰まり量及び単位体積目詰まり量はジオテキスタイルの繊維構造の影響を受けることなどが示された.