抄録
pedicle法,skeletonize法の採取法が左内胸動脈-左前下行枝の吻合に与える影響に関し,グラフト流量,術後造影から吻合部形態,吻合部狭窄率の比較検討を行った.pedicle法216例(P群),skeletonize法(S群)118例を比較検討した.術後造影ではFitzGibbon grading systemによる吻合部形態,およびグラフトの中腹径,吻合部径,吻合部冠動脈近位側径,遠位側冠動脈径,heel部径,heel側狭窄率を測定した.グラフト流量ではP群で有意に高かった.グラフトの中腹径はP群で有意に大きかったが,吻合部径はS群で有意に大きかった.Heel側狭窄率には有意差を認めなかった.FitzGibbon grading systemによる吻合部形態の比較では両群間に差を認めなかった.閉塞率はP群に比較してS群で有意に高かったが,術者を1人に限定すると,閉塞率,吻合の質に差はなかった.pedicle法,skeletonize法による左内胸動脈-左前下行技の吻合の遠隔期成績はともに良好であった.skeletonize法による吻合では閉塞率が,pedicle法にくらべて高かったが,習熟により改善するものと考えられた.