日本冠疾患学会雑誌
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急性心筋梗塞後の心臓自律神経障害と不安抑うつに対する急性期心臓リハビリテーションの効果—β遮断薬投与による比較—
小川 明宏丸岡 弘寺山 圭一郎秋葉 崇清水 一寛清川 甫中神 隆洋平野 圭一飯塚 卓夫鈴木 理代美甘 周史佐藤 修司中川 晃一
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論文ID: 20.14-00025

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抄録
【背景】急性心筋梗塞(AMI)後の心臓自律神経と不安抑うつは予後規定因子である.これに対し心臓リハビリテーション(CR)は有効な治療である.またβ遮断薬も心疾患の予後改善効果が期待できる.【目的】急性期CR の心臓自律神経機能や不安抑うつへの効果,及びβ遮断薬の効果を検証する.【対象】AMI にてCR 実施し退院した患者.【方法】CR 開始時と退院時に心拍変動(HRV)とHADS を評価した.各指標の開始時と退院時比較,及びβ遮断薬使用の有無による比較を行った.【結果】対象は40 名(β遮断薬+23 名,β遮断薬–17名).終了時のHRV に改善を認め,不安も減少した.β遮断薬使用で有意に副交感神経機能が高かった.【まとめ】急性期CR により自律神経機能と不安・抑うつに改善傾向を認め,β遮断薬により副交感神経機能向上と不安軽減を認めた.CR とβ遮断薬の併用治療の有効性が示唆された.
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© 2014 日本冠疾患学会
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