防蝕技術
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各種金属材料および防錆被覆の大気腐食に関する研究 (第2報)
追加暴露試験結果および季候差による暴露試験結果
堀川 一男滝口 周一郎大久保 秀世石津 善雄金指 元計
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1964 年 13 巻 12 号 p. 525-532

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抄録

陸上鉄骨構造物防食研究会では全国7ヵ所で大気暴露試験を行なっているが,その後低合金鋼類3種類と, 比較材3種類の追加試験を行なった。また暴露開始の時期を6ヵ月遅らぜた場合について試験を行なった。
この1ヵ年の平均侵食度はNi-Cr 鋼#2は0.037mm, Cr-Mo 鋼#4は0.050mm, Ni-Cr-Mo鋼#8は0.039mmで, 比較材のキルド鋼は0.056mm, 含銅転炉鋼は0.049mm, 耐候性高張力鋼は0.041mmであった。
わが国のように四季の気候に差のあるところでは, 暴露開始の時期を春から始めて1ヵ年経過したものと, 秋から始めて1ヵ年経過したものを比較すると, 初期の6ヵ月間は著しく腐食量に差が認められる (輪島, 帯広は例外) が, 1ヵ年間を経過するとほとんど同じ程度になることが明らかとなった。従って暴露期間は1ヵ年を単位とした暴露試験を行なう必要がある。

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© 社団法人腐食防食協会
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