日本小児臨床薬理学会雑誌
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肝代謝型薬剤の PK/PD 情報に基づく小児薬用量の設定-抗凝固薬ワルファリンを例として-
高橋 晴美越前 宏俊
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2001 年 14 巻 2 号 p. 44-51

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抄録
目的:ワルファリン(WF)の小児薬用量を合理的に設定するために,日本人小児におけるWFのPK/PD因子の発達変化を検討した。方法:血栓症予防の目的でWFを慢性投与中の小児53名(1-18才),成人81名(37-76才)患者を対象とした。PKパラメータとして抗凝固効果の主体であるS-WFの遊離形濃度{Cu(S)}を測定し,肝代謝活性の指標である遊離形経ロクリアランス{CLpo,u(S)}を求めた。更にCLpo,u(S)を体重,体表面積,及び肝重量で標準化した。PDパラメータとしては,血漿中ビタミンK(VK),VK依存蛋白(PIVKA-II,F1+2,ProteinC),線溶系マーカーPIC,及び抗凝固効果の指標であるINRを測定した。結果・考察:WFの小児に対する平均投与量は成人より少なかったが(1.8 vs 3.3mg,p<0.01),Cu(S)は成人とほぼ等しく(1.8 vs 1.90ng/ml,NS),INRはむしろ小児の方が高かった(1.80vs1.58,p<0.01)。従って小児は成人より肝代謝活性{CLpo,u(S)}は小さいが,WFに対する感受性は高い事が示唆された。小児期の体重当たりのCLpo,u(S)は成人値より大きかったが,体表面積や肝重量当たりのCLpo,u(S)は年令によらずほぼ一定であった。PDパラメータであるVK,F1+2,ProteinCは小児では成人より低く,Cu(S)で標準化したINRは成人より約22%高値を示していた(p<0.05)。WFの小児薬用量は肝重量あるいは体表面積と同様の発達変化を示す肝代謝活性と小児における感受性の上昇という両因子を考慮する事により,ほぼ正確に臨床使用量を予測する事が可能であった。
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© 2001 日本小児臨床薬理学会
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