1987 年 1987 巻 24 号 p. 51-55
交感神経活動性の指標とされる血漿中カテコールアミンの測定法を馬において確立するために, ヒトで繁用されているトリハイドロキシインドール法による高速液体クロマトグラフィーを導入し, 種々検討した. 前処理における低温下での除蛋白操作および移動相の組成について改善し, 良好な精度が得られた. また, 健常なサラブレッド種10頭の平均値および標準偏差は, ノルエピネフリンは184.9±56.7pg/ml, エピネフリンは119.4±44.9pg/mlであり, 他法の成績と比較してほぼ同様の値であった. 以上の結果から, この改良した方法は馬血漿中カテコールアミン分析法として有用であることが示唆された.