抄録
ウマの受胎率は年齢・地域・品種・調査した年・牧場などにより異なるが,Rossdale and Ricketts ,三宅は50~80%の範囲内であると報告し,マキ馬の成績85~95%に比較して低い。その理由としては,1)繁殖季節が人為的に調節されている事,2)発情持続時間が長く排卵の予知が困難である事,3)軽種馬では人工授精が禁止されており,精液検査の機会が少ない事,4)競走成績から繁殖供用が決まるため高齢化の傾向にある事,さらに5)繁殖季節が農家の春耕期に当たり繁殖管理が手薄となる事等が考えられている。そこで,今回は繁殖向上を目的として検討を加えてみた。