日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: P2-132
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動物
簡易なチェックシートを用いたエゾシカによる天然林への影響の評価手法
*明石 信廣藤田 真人渡辺 修宇野 裕之荻原 裕
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抄録
天然林におけるシカの影響を評価するには、森林の種組成や構造の違い、剥皮や枝葉の採食など影響の多様な形態を考慮する必要がある。また、広域の調査には多くの関係者が簡便かつ客観的に評価できる手法が望ましい。そこで、2011年4~9月、シカの食痕や足跡等に関する簡易なチェックシートを用いた調査を実施した。チェックシートは北海道内の森林管理署職員によって記入され、このうち天然林を対象とした1,371件を解析に用いた。シカの食痕等に関する10項目の回答の多重対応分析をから、各地点のスコアはシカが多い、少ない、わからないという3つの方向を含む平面上にプロットされた。第1主成分は狩猟者によるシカ目撃効率(SPUE)と有意な相関があった。食痕の有無や不嗜好植物の量は「わからない」とする回答が多かった。自然環境調査の経験を有する技術者による同一林小班内での回答と比較したところ、食痕があるとする回答が少なく、森林管理署職員の回答には食痕の見落としの可能性が示唆される。第1主成分のスコアをもとに、クリギングによって推定された北海道全体の森林における評価結果は、従来の情報などと比較して、妥当なものと考えられた。
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© 2013 日本森林学会
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