山地河川の河床構造の特徴として挙げられるStep-Poolとよばれる階段状の河床は、実際の河川において様々なスケールで存在している。本研究は、山地河川の環境の面でも土砂移動現象でも重要な意味をもつStep-Poolの実河川における構造や分布特性を知り、これらに関わる要因を明らかにすることを目的とした。権田ら(2008)のStep-Poolの構造のスケールを表わす関係式をもとに庄内川支流の流域内のStep-Poolの分布図を作成した。そして、その分布図をもとに実地調査を行った。権田ら(2008)の方法で求めたStep差高とStep間隔の計算値と実測値をグラフにプロットし検討した。次に、分布図に描かれたStep-Poolの分布予測が現実の分布の状態を反映しているのかを確かめた。以上を踏まえ、Step-Poolの構造および分布に関わる要因について考察した。