日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P2-132
会議情報

生態
コナラ林における微生物呼吸量の土壌呼吸量に対する寄与率
*新谷 涼介
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

序論 生態系純生産(NEP)は純生産量(Pn)と土壌呼吸量(SR)中に含まれる従属栄養生物による炭素放出量(HR)との差で定義されるが、HRのみを測定する事は難しい。本研究では、HRを直に測定する方法を考案することを目的とした。
方法 (1)コナラ林内に中心区画250㎡を残して周囲に幅30cm,深さ40cmの溝を掘り、防根透水シートを敷き詰めた上で土壌を埋め戻すことで植物根の除去エリアを作成した(HR-siteと呼称)。このsite内外で土壌表面からのCO2放出量を測定した。
(2)地中5cm地点の土を掘り起し、塩ビ円筒に詰め防根透水シートに包んで埋め戻した。これを1箇所につき2個ずつ、片方は中の植物根を全て除去した土を詰めた。これらのCO2放出量を比較する事で、余剰根バイオマスによる差を求めた。
結果と考察 (1)の手法には区画内に余剰根が発生しHRが過大評価になるという問題点があるため、(2)の手法を用いて余剰根によるCO2放出量への影響を評価した。
2013年のコナラ二次林における年間総SR量は11.1tC・ha-1・yr-1、年間総HR量は5.0tC・ha-1・yr-1となった。

著者関連情報
© 2014 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top