日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: P1A016
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風致部門
頚城山系におけるライチョウ調査モニターツアー参加者の満足度とその要因分析
*小川 結衣武 正憲長野 康之佐方 啓介
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抄録

 2,400m以上の高山帯に生息するライチョウの保護増殖事業に必要な生息状況調査には、調査の専門知識および高山帯への登山の知識と技術を有する人材が欠かせないが、人材の減少かつ高齢化が進んでいる。そこで2013年から登山ガイドによる、ライチョウ調査を取り入れた観光目的の登山モニターツアーを開始した。この活動を継続するために参加者の満足度を上げることは重要である。本研究では2014年の参加者を登山経験の多寡および移動距離の大小により、それぞれA班(11人)、B班(5人)に分け、その活動内容の違いに着目し、満足度・貢献実感度の関係を明らかにすることを目的とした。
 アンケート集計結果を各班に分け、回答の平均値の差を分析した。満足度と貢献実感度に関する質問の両方で、回答傾向に班での差が認められた(t検定)。B班はA班に比べ、満足度も貢献実感度も高かった(満足度、貢献実感度ともにp<0.05)。B班の満足度と貢献実感度が高い要因には、ライチョウの痕跡探しに集中した時間がA班より長かったことと、それに伴い一人当たりの痕跡発見数が多かったことが考えられる。

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© 2015 日本森林学会
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