日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: P1A053
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急斜地におけるグラップルを用いた機械地拵えの能率とコスト
*佐々木 達也上村 巧吉田 智佳史中澤 昌彦岩田 若菜屋代 忠幸中郡 雅一須藤 博
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キーワード: 地拵え, グラップル, 急斜地
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抄録

現在造林費用の低コスト化が各地で試みられており、緩斜面では地拵え作業に車両系機械を用いることで低コスト化が可能であることが明らかにされているが、急斜面については明らかにされていない。茨城県、福島県の伐採跡地において、車両系機械を用いた地拵え作業(刈払い作業を含まない枝条整理作業)を行い、人力のみの枝条整理と人力・車両系機械を併用した枝条整理について能率およびコストを比較した。数種類の車両系機械①0.16m3、②0.45m3、③ロングリーチグラップルを用いて調査した。急斜面で①、②、③、緩斜面では②を用いた。その結果、急斜面では①4.3人日/ha、②3.4人日/ha、③2.2人日/ha、緩斜面では4.0人日/haとなった。今回人力作業は急斜面では8~10、緩斜面では16人日/haであったため、機械を用いた地拵えはかなりの省力効果があると考えられる。機械・人力併用と人力のみのコストを比較した結果、急斜面では機械ではブーム・アームの届く範囲でしか作業できないが両者とも変わらなかった。緩斜面では機械併用が有利になった。

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