日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: C08
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経営部門
中国地方広葉樹パルプ材伐採後の更新について
*佐藤 浩朗米 康充高橋 絵里奈小池 浩一郎
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抄録

チップ・パルプ材需要の増加で島根県内における広葉樹林の皆伐が増えてきており、皆伐面積は大規模なものになっている。島根県はかつて西の横綱と呼ばれるほどの炭の生産地であり、広葉樹林は炭生産を行うための薪炭林として機能していた。薪炭林作業では皆伐後に、下刈りや芽かき、必要に応じて補植などの作業を行って更新をしていたが、その後エネルギー革命などの影響により炭生産は衰退し広葉樹林は放置されている。現在、そのような状態の広葉樹林を業者が皆伐しチップ・パルプ材を供給している。しかし、皆伐後に広葉樹林内で作業をする業者は非常に少なく、天然更新に期待しているのが現状である。そのため、笹の侵入などにより更新不良となる場所も出てきた。このような状況が増えてしまえば、今後優良樹種を確保することが困難になってしまうため、皆伐後の広葉樹林にも手を加える必要があるのではないかと考えた。そこで過去に広葉樹林で行われていた作業から、現代の皆伐後の広葉樹林に生かすことのできる作業があるのではないかと考えた。しかし、過去の作業はほとんど現代に継承されていないため町誌等の古い文献に記載された更新補助技術の調査を行った。

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