日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: P2-015
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学術講演集原稿
長野県北信地域における家具産業と広葉樹材利用-小布施町Y家具を事例として-
*佐藤 孝吉古川 敬志郎吉野 聡
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抄録

 木目、色、肌触り、臭いなど木材の質的な特徴(質感)をもっとも活かす身近な利用方法として、広葉樹を中心とした木製家具を想定し、この木材利用の視点を検討することにした。多様な広葉樹とその特性およびそれぞれの住環境を考慮し、大手メーカーではなく個別家具職人を取り上げた。そこで、注文、材料の仕入れ、設計、販売まで行っている長野県小布施町Y家具を事例とし、広葉樹材利用に関する1)樹種・品質・形状・価格・加工のしやすさなどの取り扱う製材品の特徴に関する事項、2)仕入れ、保管、選択、消費者とのやり取りなど製材品の取り扱いに関する事項、3)デザイン、機械、加工、歩留まり、組織など経営に関連する事項についてとりまとめ、現状と課題を考察した。形状(幅が広く、直材)が良好で、品質(木目、色、節など)において最高級の良質材を使用していること、細部にわたり技術や工夫の蓄積が行われていることを確認した。

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© 2016 日本森林学会
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