日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P1-256
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学術講演集原稿
造材方法の違いによるプロセッサ作業能率の分析
*吉岡 和起矢部 和弘今冨 裕樹
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キーワード: プロセッサ, 造材, 作業能率
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抄録

わが国においては、プロセッサの利活用が積極的に行われている。このような状況の中でプロセッサの生産性を高めていくことは重要な課題である。そこで本研究では樹種に応じた生産性が高い造材方法を明らかにすることを目的として試験を実施した。 今回の調査にはI社製のプロセッサを使用した。樹種は、スギ及びヒノキとし、造材方法として送材、玉切りを交互に行うA方式と先行枝払い後に送材、玉切りを行うB方式の比較を行った。なお、本研究では工程分析、生産性、損傷度を通して造材方法の評価を行った。工程分析では、要素作業を「空移動」「荷つかみ」「実移動」「元口切り」「送材」「玉切り」「枝払い」「逆送材」「末端処理」に区分した。その結果、スギにおいてはA方式とB方式を比較すると「実移動」に有意差がみられた。一方、ヒノキにおいてはA方式とB方式を比較すると「枝払い」に有意差がみられた。ヒノキのような堅い樹種ではA方式が良いと考えられた。生産性ではスギ、ヒノキ両方ともにA方式がB方式に比べて高いことが分かった。損傷度については、先行枝払いを行うB方式ではローラーによる損傷が目立ったが、A方式においての損傷度は少なかった。

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