日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P2-036
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学術講演集原稿
UAVによる林内の資源調査に関する検討
*吉野 聡冨川 和典
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キーワード: UAV, 林内の3次元化, 森林調査
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抄録

無人航空機(以後、UAVとする)により手軽に航空測量が可能となり、オルソフォや3次元解析が可能になった。UAVは高さ方向に自由に移動できることから、利用の方法次第では林内をより多段階的に把握することが可能になると考える。しかし、UAVによる調査は林外における利用が主で、林内での利用については検討もされてこなかった。そこで、本研究では林内におけるUAV調査の可能性について検討することにした。具体的には、群馬県富岡市にある東京農業大学の妙義分収林においてUAVで画像を取得し、その画像をAGIソフトにより3次元化したうえで、3次元化モデルに対して林内の資源調査を実施した。調査は、妙義分収林内のスギ林においてに10m×10mの方形プロットを作成し、UAVによる調査と毎木調査の結果を比較した。毎木調査の結果、対象地の林況が700本/ha、平均樹高16.2m、平均直径30cmだった。UAVの調査では、700本/ha、平均樹高16.2m(平均誤差率0.03)、平均直径28cm(平均誤差率0.26)となった。これらのことからUAVにおいても従来通りの林内の基礎的な調査は可能になると考えられる。

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