日本森林学会大会発表データベース
第134回日本森林学会大会
セッションID: P-155
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学術講演集原稿
UAVオルソ画像を用いた広葉樹の樹冠の広がりと幹傾斜の評価
*大野田 直弥Yannik Wardius城田 徹央岡野 哲郎Sebastian Hein齊藤 仁志
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抄録

 幹傾斜が大きい広葉樹は優良材利用がされにくい。この幹傾斜には樹冠可塑性による樹冠位置の移動や個体全体の傾きが関わることが示された(大野田ら 2021)。個体全体の傾きは樹冠ベクトル(滝口 1983, Umeki 1995)で表現される。これを求めるためには水平投影樹冠を得る必要があるが、目測では多くの労力や時間がかかる。村上ら(2017)は夏と冬に撮影したUAVオルソ画像を重ね合わせて樹冠の情報を得る方法を示した。この方法を用いてオルソ画像から水平投影樹冠や樹冠ベクトル、幹傾斜を取得できる可能性がある。しかし、写真撮影時の条件や完成したオルソ画像の状態によっては誤差が発生する。本研究ではUAVオルソ画像から得られる水平投影樹冠や幹傾斜の推定と精度の検証を行った。

 UAVはDJI Air 2Sを、オルソ画像作成にはAgisoft社のMetashapeを用いた。2022年9月と12月にUAVで写真撮影を行った。その後、作成したオルソ画像自身および画像を重ね合わせた際の誤差を取得した。さらに重ね合わせた画像から水平投影樹冠と幹傾斜を表現する幹ベクトルを推定し、算出した樹冠ベクトルと合わせて精度を調べた。

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