日本林學會北海道支部講演集
Online ISSN : 2433-0825
開葉季と落葉季にあらわれる最高,最低気温の観測例
武藤 憲由
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1963 年 12 巻 p. 68-70

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抄録

1 最低気温は晴天日には開葉季,落葉季とも斜面の下部ほど低く,樹木にかこまれた各観測点は高く,また観測点No.13からこれより約25m高い,この地形の山頂にあたる観測点No.15にむかつて低くなる。2 最低気温は開葉季の曇,雨天日には,あまり大きいちがいがなく,斜面をのぼるほど低くなる傾向がみられるが,落葉季には曇,雨天日でも晴天日とにた気温配置をしめす。3 最高気温は,観測点No.1を例外とすると斜面をのぼるほど低くなる傾向があり,開葉季は落葉季よりも,また晴天日は曇,雨天よりも気温のちがいがいちじるしい。4 地表から20cmの気層には開葉季にすでに31.8℃の気温があらわれる。このことはこの接地気層に生育する植栽木や天然生稚苗の保育をはかる場合に大いに問題にしなければならない。

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© 1963 北方森林学会
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