日本ファジィ学会誌
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ID3と相互情報量に基づくファジィ分割を用いた酸素濃度推定モデル同定法の提案
入月 康晴古橋 武谷 哲次大熊 繁
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2001 年 13 巻 6 号 p. 672-679

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抄録
石油精製業は、典型的な装置産業であり、品質向上、安定操業、生産性向上、省力化、省資源化の実現のため、積極的にプラント運転の自動化に取り組んできている。石油プラントの重要な装置の一つである、重油流動接触分解装置において、反応塔/再生塔系を低圧化する制御システムは、入力情報として欠かせない酸素濃度の分析計の信頼性が低く、使用できないという問題があった。この問題を解決するために、ニューラルネットワークと線形回帰式による非線形モデリング手法が開発された。しかし、原料油が切り替わる等の外乱が入った場合には、推定誤差が大きくなり運転に支障が出るという問題があった。本論文では、このような外乱が入った時でも推定精度が低下しない酸素濃度推定式の同定を目的として、相互情報量を基にした、入力空間のファジィ分割法を提案する。各分割領域の後件部には線形回帰式を同定し、ファジィモデルを構築する。本手法では、ID3において属性の分類時に使用した相互情報量の形状を利用してメンバーシップ関数を決定する。本手法により得られた酸素濃度推定モデルにより、反応塔/再生塔系の低圧化制御システムの連続運転が可能となり、電力削減、省力化などの大きな効果が得られた。
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© 2001 日本知能情報ファジィ学会
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