主催: 人間-生活環境系学会
後援: 日本学術会議
会議名: 第45回人間−生活環境系シンポジウム報告集
回次: 45
開催地: 名古屋市南区滝春町10番地3 大同大学
開催日: 2021/12/04 - 2021/12/05
p. 103-106
日本人高齢女性を対象として,全身と局所‹5部位:前額,胸,背,前腕,大腿›の温熱的快適性評価について検討した.実験は温熱的に中立な環境下で実施された.被験者には実験中椅座位安静を維持させ,後半に下肢温浴による温熱刺激を付与した.安静時における全身と局所の温熱的快適感の評価は,やや快適から中立であったが,下肢温浴によって全身と局所の温熱的快適感の評価は低下して,やや不快から不快となった.全身の皮膚ぬれ率の増加に伴い,温熱的快適感は低下した‹p< 0.05›.身体各部位においても,同様の傾向が見られた‹p< 0.05›.皮膚ぬれ率を指標とした場合,温熱的快適感が維持されるのは,全身:0.08 ± 0.04‹- ›,前額:0.05±0.13‹- ›,胸:0.15±0.06‹- ›,背:0.13±0.07‹- ›,前腕:0.15±0.03‹- ›,大腿:0.05±0.04‹- ›までであり,身体部位差が認められた‹p< 0.05›.