人間‐生活環境系シンポジウム報告集
Online ISSN : 2434-8007
第45回人間-生活環境系シンポジウム報告集
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アイススラリーを利用した夏季睡眠環境の改善
*妻木 菜緒中島 みづき江川 賢一中島 君恵佐藤 健
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p. 113-114

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抄録

近年、日中の最高気温が25℃を超える日が増加している。夏季酷暑時期における高温多湿環境の睡眠不足・障害が社会的な問題となっている。すなわち、睡眠不足によるヒューマンエラーの発生やヒヤリハットを防止するために、良質な睡眠環境を得ることが望まれる。本研究では、入眠時に深部体温が低下する現象に着目し、睡眠前にアイススラリーを経口摂取することで、入眠時の深部体温を積極的に低下させ、睡眠環境が改善されるか検討した。実験協力者は、20代の大学生7名と社会人1名の計8名とした。入眠前にアイススラリーを摂取し、ウエラブルセンサーを装着して睡眠状態を判定した。さらに、OSA睡眠環境調査を行った。結果として、センサーから得られた、ノンレム睡眠時間はアイススラリー摂取の有無にかかわらずに有意な差はみられなかった。入眠時の室温が30度を超える実験協力者もおり、OSA睡眠環調査結果から、十分な睡眠環境が構築できていないと推測された。一部の実験協力者では、アイススラリー摂取により深い睡眠が長く得られる好転する影響がみられた。

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© 2021 人間‐生活環境系学会
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