主催: 人間-生活環境系学会
後援: 日本学術会議
会議名: 第45回人間−生活環境系シンポジウム報告集
回次: 45
開催地: 名古屋市南区滝春町10番地3 大同大学
開催日: 2021/12/04 - 2021/12/05
p. 113-114
近年、日中の最高気温が25℃を超える日が増加している。夏季酷暑時期における高温多湿環境の睡眠不足・障害が社会的な問題となっている。すなわち、睡眠不足によるヒューマンエラーの発生やヒヤリハットを防止するために、良質な睡眠環境を得ることが望まれる。本研究では、入眠時に深部体温が低下する現象に着目し、睡眠前にアイススラリーを経口摂取することで、入眠時の深部体温を積極的に低下させ、睡眠環境が改善されるか検討した。実験協力者は、20代の大学生7名と社会人1名の計8名とした。入眠前にアイススラリーを摂取し、ウエラブルセンサーを装着して睡眠状態を判定した。さらに、OSA睡眠環境調査を行った。結果として、センサーから得られた、ノンレム睡眠時間はアイススラリー摂取の有無にかかわらずに有意な差はみられなかった。入眠時の室温が30度を超える実験協力者もおり、OSA睡眠環調査結果から、十分な睡眠環境が構築できていないと推測された。一部の実験協力者では、アイススラリー摂取により深い睡眠が長く得られる好転する影響がみられた。