ベトナムの紅河デルタ地域における安全野菜の生産、流通、消費の拡大を目指すJICA技術協力プロジェクトの活動の一部として、ハノイ市において安全野菜に関する意識啓発活動を実施した。その意識啓発活動は消費者の安全野菜に対する関心を高め、それに伴い購買行動を変化させることを目的とするものである。そして、その実現のために、JICAの農業開発分野の技術協力プロジェクトではあまり例のない小中高校の学校授業を活用し、プロジェクトを構成する他の活動とも連携しながら、意識啓発活動の成果の向上を図った。本稿では、上記事例の内容や効果を分析し、今後農業開発プロジェクトにおける初中等教育との連携に向けて示唆される点を整理した。